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シーホークス戦で303ヤードを獲得したRBジェイコブスを絶賛するレイダース

2022年11月29日(火) 13:13

ラスベガス・レイダースのジョシュ・ジェイコブス【AP Photo/Ben VanHouten】

ラスベガス・レイダースのランニングバック(RB)ジョシュ・ジェイコブスはシアトル・シーホークス戦のオーバータイムで、ディフェンシブフロントを突破して86ヤードのタッチダウンランを決め、チームを40対34の勝利に導いた。

このようなプレーが起こる可能性はほぼなかったと言える。ジェイコブスは現地25日(金)の練習中にふくらはぎを痛めて出場可否は試合前の判断とされていた。また、規定時間の終盤にも再び負傷したため、コーチ陣は彼をベンチに下げることも検討していたのだ。しかし、ジェイコブスはその後も出場し続けた。

ジェイコブスは「出るのはある意味クレイジーだし、プレーし続けたらどうなるのか分からなかった」と語っている。「みんなの目を見て、お前らは俺から得たものを全部得るはずだって伝えた。みんなは俺に最後まで試合に出てほしくないと思っていたけど、俺はいけるって説得したんだ」

「この試合最大のプレーはその後に起こった」

ケガを抱えながらプレーしたジェイコブスは303スクリメージヤードを記録。『NFL Research(NFLリサーチ)』によると、少なくとも1940年以降に1試合で300ヤードを達成した10人目の選手になったという。

シーホークス守備陣を翻弄したジェイコブスは229ランヤード、74レシーブヤード、タッチダウンラン2回を記録。これにより、少なくとも1950年以降に、1試合で225ランヤード以上と70レシーブヤード以上を記録した唯一の選手となった。また、レイダースの選手によるロードゲームでのランヤードとしては史上最多をマークしている。これまでこの記録を保持していたボー・ジャクソンは35年前の同じ週(1987年シーズン第12週)に行われたマンデー・ナイト・フットボール(MNF)のシーホークス戦で221ヤードを記録した。ジャクソンはこのゲームで91ヤードのタッチダウンランを決めた後、そのままトンネルまで走りきったことで有名だ。

11試合で1,159ヤードを記録してすでにキャリアハイを更新しているジェイコブスは、ランヤードでNFL1位となっている。2位につけているのはテネシー・タイタンズのRBデリック・ヘンリーで1,048ヤードだ。

ヘッドコーチ(HC)ジョシュ・マクダニエルズはジェイコブスについて「最上級の言葉に絶する」と述べている。「1試合でトータル300ヤードを超えるなんて。完ぺきだとは思わなかったが、彼にはただ――タフネスがあると思う。彼はフットボール選手だ。たぶん、それが彼に贈れる最大の賛辞だろう。彼はまだまだ活躍すると思う。サードダウンショートで何度か重要な第1ダウンを獲得していた。リーグの誰もができるかは分からないが、彼はやってのけたのだ。そしてもちろん、最後にビッグプレーも決めてくれた」

「彼は終始、素晴らしかったと思う。ランゲームで多くのヤードを稼いだだけではなく、バックフィールドから抜け出してうまくボールをキャッチし、何度か手を使ってビッグプレーも披露した。それがJJだ。それでこそ彼なのだ」

レイダースは2試合連続でオーバータイムで勝利をつかんでいる。1シーズンの間に連続して敵地で延長戦に突入し、勝利したのは2010年シーズン第9週と第10週のニューヨーク・ジェッツ以来初めてだ。また、レイダースが1試合で40点を稼いだのは2020年シーズン第5週以降で初めてのことだった。

レイダースが5年目オプションを行使しないと決めたことを受けて、疑問視されたまま今季を迎えたジェイコブスだが、現在は違いを生み出せる存在であることを毎週のように証明している。

【RA】