試合の流れを変えたファンブルは“すべて自分の責任”とカーディナルスWRホプキンス
2022年12月14日(水) 12:22現地12日(月)夜に行われた試合で、アリゾナ・カーディナルスのクオーターバック(QB)カイラー・マレーは3回のプレーに参加した後、深刻な膝のケガが原因で試合を離れた。それにもかかわらず、カーディナルスはハーフタイムの時点でニューイングランド・ペイトリオッツより一歩リードしており、第3クオーター中盤までは13対13で並んでいた。しかしその後、試合全体の流れが一変している。
ワイドレシーバー(WR)ディアンドレ・ホプキンスは短いパスをキャッチしてさらなるヤードを稼ごうとしたが、手が緩んでいたことでボールを落としてしまった。そして、ペイトリオッツのラインバッカー(LB)レイクワン・マクミランがそれを拾ってタッチダウンを決めたことで、試合全体の流れが変わっている。カーディナルスはその後に得点を決めることなく、最終的に27対13で敗れた。
チーム公式記録によると、ホプキンスは試合後に「もちろん、きつい。あのファンブルは何よりも俺たちを苦しめたし、その責任は俺にある。相手が勢いに乗ったときに、すべてが悪い方向へ進んでいったと思う。それがずっと続いていたように思うから、俺の責任だ。俺が全責任を負う」と語ったという。
カーディナルスはこのファンブルから立て直すことができなかった。バックアップQBコルト・マッコイは次のドライブでインターセプトを喫し、ペイトリオッツはそのチャンスを生かして再びタッチダウンに成功している。事実上、このタッチダウンによりカーディナルスは逆転のチャンスを失った。
ヘッドコーチ(HC)クリフ・キングスベリーは「彼はそこまで意識していなかったが、あの状況ではボールを確実に確保しておかなければならないことを彼も分かっていたはずだ。あの状況で、あのようなことは起こってはならない」と述べている。
ホプキンスはキャッチ7回で79ヤードを稼いでゲームハイを記録。また、カーディナルスも試合の前半ではボールをうまく進めて1回しかパントを蹴っていなかった。しかし、今シーズンを通してずっとそうであるように、彼らはまたしてもミスにより撃沈している。
「俺はパーフェクトになろうとしている。だから、今日は自分自身を失望させてしまった」と振り返ったホプキンスは「コーチも、みんなも、失望させた。今年はずっとファンブルしていなかったから、ボールを守ることを再認識させられたよ」と続けた。
今回の敗北により、カーディナルスがNFC(ナショナル・フットボール・カンファレンス)西地区で抱いていたわずかな希望は絶たれており、成績面で敗退が決定したわけではないが、ポストシーズン進出への願いも実質的についえている。マレーのシーズンは終了する可能性が高く、2023年シーズン開幕時に出場可能になるかも疑問が残っている状況だ。また、キングスベリーHCとジェネラルマネジャー(GM)スティーブ・カイムはオフシーズンに向けて苦境に立たされるだろう。そうした中で、アリゾナでのレギュラーシーズン最終月は興味深いものになりそうだ。
【RA】