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通算10回のTDを喫するもイーグルスRBスコットは“ジャイアンツキラー”ではないとDCマーティンデール

2023年01月19日(木) 11:57


フィラデルフィア・イーグルスのボストン・スコット【AP Photo/Adam Hunger】

前回ニューヨーク・ジャイアンツがスーパーボウルで優勝した時、相手はボストンという名の選手を主力に据えるチームだった。

ジャイアンツの前にはいま、同じ名前のランニングバックが立ちはだかる。

2022年のフィラデルフィア・イーグルスと言えば、クオーターバック(QB)ジェイレン・ハーツ、ワイドレシーバー(WR)A.J.ブラウン、ディフェンシブエンド(DE)フレッチャー・コックスといった主力選手が真っ先に浮かび上がり、RBボストン・スコットにたどり着くまでにはしばらく時間がかかるだろう。

だが、少なくとも今週のジャイアンツにとっては違う。彼らは自分たちとの対戦で実績を残しているスコットの名前を無視することはできない。

スコットは5年のキャリアでタッチダウンを18回記録している。その内の10回をジャイアンツ戦で決めており、2019年以降で特定のチームに対するタッチダウン数としてはRBデリック・ヘンリーと並んで最多を数える。ジャイアンツに対して同等のダメージを与えた選手としては、殿堂入りを果たしているトニー・ドーセットとジョン・リギンズ、そして長年ダラス・カウボーイズで活躍したスターレシーバーのデズ・ブライアントがいる。

簡単に言えば、スコットはジャイアンツにとって厄介者なのだ。

守備コーディネーター(DC)のドン・マーティンデイルは現地18日(水)に、なぜスコットがジャイアンツ相手にこれほどの成功を収めているのかと聞かれ、「私がここに来る前の話だから答えられない」と返している。「彼は確かに優秀なランニングバックだ。相手には何人もいいランニングバックがいる。だから、答えらない」

スコットの実績は過去数年のことだけではない。今シーズンにジャイアンツとイーグルスが対戦した2つの試合で、スコットは今季通算3回のタッチダウンのうち2回を決めている。

この事実は、ジャイアンツにとって第46回スーパーボウル以来の大一番でイーグルスを倒すために、ゲームプランを練っている自信満々のマーティンデールDCを心配させるものではないようだ。

「これまでに得点したからと言って、彼のことをジャイアンツキラーだとは思っていない」とマーティンデールDCは述べている。

この週末を前に、ジャイアンツは途方もないタスクを抱えている。チームはリーグ3位の攻撃力を誇るイーグルスを抑え込み、QBダニエル・ジョーンズとオフェンスに戦えるチャンスを与えなければならない。マーティンデールDC率いるディフェンスはスタッツを見る限りは成功しているとは言えず、1試合あたりの被ヤード数で25位につけている。しかしながら、ジャイアンツの成功の多くは、試合を接戦に持ち込んで型破りな方法で勝利をつかむ能力によってもたらされてきた。

実際、ミネソタ・バイキングス戦は両チームともターンオーバーがなかったという点で、ジャイアンツにとって2022年で最も普通の勝利の一つと言えよう。この試合でジャイアンツはポゼッション時間で上回り、バイキングスが終盤に同点に追いつくのを阻止するのに十分な働きをした。だが、イーグルス戦で同じようなパフォーマンスを見せた場合はかなりのサプライズになるだろう。ジャイアンツにその能力がないのではなく、そうなるためにはイーグルスが標準以下の状態でなければならないからだ。

それを実現できるかどうかはマーティンデールDCにかかっている。そして、そのためには、過去の対戦で大きな成果を上げた小柄なランニングバックに特別な注意を払う必要もあるかもしれない。

【R】