過去の成功にもかかわらずチーフスを軽視しないベンガルズQBバロウ、「彼らはまだ倒すべきチーム」
2023年01月26日(木) 13:13AFC(アメリカン・フットボール・カンファレンス)チャンピオンシップゲームでおなじみのライバル同士が、アローヘッド・スタジアムのGEHAフィールドで顔を合わせることになる。
AFCの第1シードと第3シードによる対戦は、一方にとって不利な条件となるが、それは一般のファンが想定しているようなものではない。第3シードのベンガルズは、カンザスシティで行われた昨シーズンのAFCタイトルゲームを含め、過去3回の対戦で第1シードのチーフスを制し、全勝している。
チーフスがNFLのほとんどのチームを圧倒しているなか、ベンガルズは倒せていない。だからといって、ベンガルズが彼らを軽く見ているわけではない。
「前にもこういう状況に置かれたことがある。俺たちにはその経験がある」とベンガルズのクオーターバック(QB)ジョー・バロウは現地25日(水)に話している。「どういうチームが相手かはよく分かっている。彼らは過去5シーズン、この試合に出場しているチームで、そのすべてをあのスタジアムで戦ってきたチームだ。だから、俺にとって彼らはまだ倒すべきチームで、彼らを追い詰めるつもりだ。それでも厳しい戦いになることは分かっている。ハードな戦いになるだろうし、向こうの選手がどんな選手かも知っている」
チーフスの2021年シーズンは彼らの基準からすると波乱万丈だったと言えよう。チームは最初の7試合で4敗したのち、最後の10試合で9勝を挙げた。シーズン後半での唯一の敗戦はベンガルズが相手だったが、第56回スーパーボウルへの出場をかけた再戦では再びチーフスが有力視されるようになっていた。
ところが、勝ち目がないと見られていたベンガルズがチーフスを破り、最終的に優勝を果たしたロサンゼルス・ラムズと対戦する切符を手に入れた。
2022年シーズンも同じような展開となったものの、今回はベンガルズとチーフスの立場が入れ替わっている。チーフスが14勝3敗でカンファレンスの第1シードを獲得した一方で、ベンガルズはシーズン序盤の苦戦を乗り越え、ハロウィーン以降にチーフスに対する3連勝目を挙げるなど、快進撃を続け、いまだに連勝は途絶えていない。
ベンガルズはチーフスを超えたと言う人もいるかもしれない。だが、日曜日のチャンピオンシップゲームにトップシードとして臨むチーフスのQBパトリック・マホームズは、劣勢の立場に成り下がる気はないようだ。
「フィールドに出て自分が劣勢だと思ったことはない」とマホームズは水曜日に述べている。「特にアローヘッドのフィールドに出る時は。勝つためには最高のフットボールをしなければならないという心構えで常に臨んでいる。過去3回、俺たちを破っている強力なフットボールチームと対戦することは分かっている。だから、強いフットボールチームに勝つためには過去の失敗から学び、もっと良いプレーをしないといけない」
ベンガルズもまた、強豪のチーフスに対して優勢だという考えを積極的に受け入れるつもりはないようだ。とはいえ、ここまで来るのにディビジョナルラウンドのアウェイの試合で逆転劇を演じたベンガルズが歩んできた道のりの厳しさを考えると、彼らが過去2回のシーズンから目を背けることはないだろう。
キャリアを新たなレベルで続けていくためにオハイオ州立大学からルイジアナ州立大学に転籍した経験を持つバロウは「そのルームにはたくさんの選手がいるし、リーグ全体で苦労してきた選手はたくさんいると思う」と話す。
「個人的に、俺には他のやり方はなかったと思う。それが人間としても選手としても、今の俺を作った。ロッカールームにはそういう選手がたくさんいる。どれだけ勝とうが、どれだけいいプレーをしようが、どれだけ多くの契約をかわそうが、今でも自分たちの力を証明しようとしている選手が。それが彼らをここまで導いたものだから、彼らは今も自分たちの仕事をしようとしている」
両チームにとって、馴染みある対戦であることは強みになる。毎年この時期にそうであるように懸かっているものは大きく、特に最近の戦歴を顧みてチーフスがベンガルズを軽んじていないことをバロウは分かっている。
「過去2シーズンに2回彼らと戦い、基本的にそれぞれ1カ月くらいの間隔だった。俺たちは彼らを知っている。彼らは俺たちを知っている。おもしろくなるだろうな」とバロウは話した。
【R/A】