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49ersのシャナハンHCとリンチGMが緊急時のQBに関するルール変更を支持

2023年02月03日(金) 12:03


サンフランシスコ・49ersのヘッドコーチ(HC)カイル・シャナハン【AP Photo/Josie Lepe】


NFC(ナショナル・フットボール・カンファレンス)チャンピオンシップゲームの後半でサンフランシスコ・49ersが十分に戦えなかった理由は専門家が説明するまでもないことだと言えよう。

要するに、49ersにはNFLの試合、ましてやカンファレンスタイトルを決める試合で、シグナルコーラーに要求される任務の50%以上を果たせるほど健康なクオーターバック(QB)がいなかったということだ。ブロック・パーディーは内側側副靭帯(ないそくそくふくじんたい/UCL)を断裂して数ヤード以上のボールを投げられず、ジョシュ・ジョンソンは脳しんとうを発症して第3クオーターの序盤で退場し、そのまま試合に復帰できなかった。それを受け、パーディーは1つだけ残されていた有効なアプローチ、つまり可能な限りあらゆる方向からランゲームを仕掛けるという方法を実行するために再び試合に戻っている。肘を負傷していたパーディーにパスプレーは不可能だったからだ。

ヘッドコーチ(HC)のカイル・シャナハンは、49ersが前回の試合で直面したような緊急事態に各チームが備えられるようにするといった対応をNFLがとることを望んでいる。例えば、46人に制限されている出場可能な選手にはカウントされずに緊急時の3番手クオーターバックが試合当日にユニフォームに着替えることを許可するといった方法で。

現地1日(水)、シャナハンHCは「それには間違いなく賛成だ。もう何年も前のことだが、あのルールが終了したときは死ぬほど怖かった。誰もそんな状況を経験せずに済んでいたから忘れてしまっていたようだが、ああいう状況になるとフットボールの試合がいかに早く終わってしまうかを思い知らされたはずだ。だから、あれはとても賢明なルールだったと思う」と述べている。

理論的には、先発選手1名とバックアップ選手1名は引き続きユニフォームを着用する。3番手の選手は普段着ではなく、ユニフォームを身にまとうものの、前述の2名のクオーターバックがケガによりプレーできない状況を除いて試合に出ることはできないという形だ。シャナハンHCが言及したようなルールがあれば、先週末の49ersは確かに救われたはずだ。近年、緊急時のクオーターバックが誰であるかを知るのに人々が慌てることになったのは今回の例が初めてではない。キッカー(K)にも同じことが言えるだろう。そのようなルール変更が適用されれば、キッカーたちも恩恵を受けられるはずだ。

日曜日の試合で緊急時のクオーターバックを務めたのはランニングバック(RB)のクリスチャン・マカフリーであり、最後の2クオーターで1回のパスを試みていた。

こうしたルールの変更には発展的な側面もある。それが実現すれば、各チームがロースターや練習生の両方あるいはいずれか一方に追加のクオーターバックを登録する余裕が生まれる可能性があるからだ。少なくとも、49ersのジェネラルマネジャー(GM)ジョン・リンチはそのように主張して納得を得ようとしている。

「フットボールにとっても良いことだと思う」と水曜日に語ったリンチGMはこう続けた。「常に彼らを成長させようとする一方で、さまざまなポジションでポジションプレーヤーの完全装備を持っておけるという彼らのロースターバリューとは対照的に、3人の選手を持っておくことを常に検討するものだ。リーグがそういうふうに決めたら、誰もがそれをやらざるを得なくなり、キャンプに参加する人もさらに増えて、フットボールにとっても良いことだと思う」

確かに、先週末のフットボールにとっては良いことだっただろう。

【RA】