セインツにとどまることを期待しているQBジェイミス・ウィンストン
2023年02月27日(月) 10:20クオーターバック(QB)ジェイミス・ウィンストンはまだニューオーリンズ・セインツから出た後の計画を立てていない。
ウィンストンの2022年シーズンは椎骨(ついこつ)の骨折により2週間の欠場を余儀なくされ、ケガの影響を受けた。ケガを治した後も彼はフィールドに戻らず、アンディ・ダルトンが起用され、その控えとしてベンチに座っている。しかし、現在の状況にもかかわらず、ウィンストンはクオーターバックのポジションで明確な選択肢を持っていないチームにおいて、自身がメンバーから外れることは考えていないようだ。
ウィンストンはHBCU(歴史的黒人大学)レガシーボウルが行われた現地25日(土)に、『NFL Network(NFLネットワーク)』のブルック・カークホーファーに「正確に言えば俺はまだフリーエージェント(FA)ではなくて、もう1年間の契約がある。俺は今、ただ万全な状態でコンディションを維持して、プレーの準備をすることだけが大事なんだ。俺の頭の中にあるのはそれだけさ。機会があったら、最高の状態でプレーすることを楽しみにしているから、俺は準備ができていないといけないね」と話した。
ウィンストンはセインツとの2年契約の2年目を迎えているため、このままいけば少なくともあと1年はロースターに登録されることになる。しかし、セインツは6月1日以降の新シーズン開始後に彼を放出することが可能で、その場合は無保証の年俸1,280万ドル(約17億4,429万円)の支払いを省くことができる。2023年シーズン、チームにとって彼がQBの選択肢の一つでない場合、彼を放出することでいくらかキャップスペースを開けることができるため、それは合理的な判断になるだろう。
しかし、状況を複雑にすることとして、セインツのQBルームは現在手詰まりで、次のシーズンの先発が誰になるかはまだわかっていない。ダルトンはフリーエージェントになり、QBの唯一の他の選択肢であるテイサム・ヒルは、“スイス・アーミー・ナイフ”の異名でタイトエンド(TE)として試合に出場したものの、昨シーズンは1回もクオーターバックとして出場しなかった。
セインツは今月初めにラスベガス・レイダーズから放出される前にQBデレック・カーとの面談を実施したが、フリーエージェントの長い決定プロセスを終えて、最終的にカーがセインツを選ぶと期待される保証はない。
クオーターバックで明確な選択肢を持たないセインツが前に進むために、チームの最大の関心として、当面の間ウィンストンを保持し続ける可能性はある。苦戦していたとしてもウィンストンは攻撃についての知識が豊富で、次のシグナルコーラーと共にどういった方向を目指すかを検討するチームに選択肢を与えうる選手だ。
フリーエージェント市場においてカー以外に期待できる選手がいる可能性があるほか、セインツは現在全体29位のドラフト指名権を利用して、新しいQBを獲得するかもしれない。しかし、今後数カ月の間に行われるこれらすべてのオフシーズンの判断が終わったあとも、セインツのロースターにウィンストンの場所がある可能性はある。それこそ、その可能性はないと聞くまで、ウィンストン本人が期待していることだ。
【AK】