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イーグルスのバックアップQBとして“楽しむ”ことを望むマーカス・マリオタ

2023年04月07日(金) 14:37


アトランタ・ファルコンズのマーカス・マリオタ【AP Photo/Danny Karnik】

昨年、クオーターバック(QB)マーカス・マリオタはアトランタ・ファルコンズの先発としてオフシーズンを迎えた。今春まで話を進めると、かつてドラフト全体2位指名を受けたマリオタはフィラデルフィア・イーグルスに移籍し、QBジェイレン・ハーツのバックアップを務めることが決まっている。

マリオタは仲間のクオーターバックが準備を整えるのを手伝うことに問題を感じたことは一度もないと語った。

現地5日(水)、マリオタは「今はキャリアの中ですべてを経験した段階にいる」と話している。「俺はバックアップにも、スカウトチームのメンバーにもなったことがあるし、リリースもされたこともある。だから、そういういろんな状況やシナリオを通じて多くの経験や知識を得てきた。キャリアの現段階において、俺はただゲームを楽しみたいだけなんだ。楽しくやっていきたい。うちのスキームは自分にとってものすごくエキサイティングなものだし、実際のところ、ジェイレンをサポートできるような気がしている。ジェイレンをもっと良い選手にすることができたら、このチームはもっと良くなるはずだ」

昨年、スターターとして浮き沈みを経験したマリオタだが、13試合に先発した後にベンチに下げられるまではアーサー・スミスHC(ヘッドコーチ)から長期間、その座を任されていた。その後、マリオタは戦線離脱し、最終的には膝の手術を受けている。

ドラフトで1巡目指名を受けたマリオタ――2015年ドラフトでイーグルスの元HCチップ・ケリーがトレードアップで獲得を試みるもかなわなかった選手――は鳴り物入りでNFLデビューを果たしたが、健康状態を維持し、安定した投球を披露するのに苦戦してきた。

テネシー・タイタンズでの5年間を経て、ラスベガス・レイダースで2シーズンをQBデレック・カーのバックアップとして過ごしたマリオタは、スナップを争う機会がないバックアップに指定されることに不慣れなわけではない。今オフシーズン、イーグルスのジェネラルマネジャー(GM)ハウイー・ローズマンはハーツが“風邪か何かを引いて、マリオタがプレーしなければならなくなった”場合に、マリオタはデュアルスレット能力を武器にオフェンスを動かし続けられる優秀な代役になるだろうと述べている。

キャリア9年目を迎えようとしているマリオタは、ポストシーズンで勝ち進んでいける可能性があるチームとの契約を優先した。

「あと1プレーあればスーパーボウルを制覇できたチームの一員になることは見逃せないチャンスだった」とマリオタはコメントしている。「このクオーターバックルームの一員になることにとてもエキサイトしている。強力なクオーターバックルームを持つことは重要だと思う。すでに言ったように、(ハーツを)サポートするためにできることは何でもするつもりだ」

マリオタが持っているスキルセットは昨シーズンにバックアップを務めていたガードナー・ミンシューのものよりもイーグルス攻撃陣にうまくかみ合っている。つまり、ハーツが欠場することになっても、チームが計画を変更する必要はあまりないはずだ。とはいえ、現時点でマリオタはフランチャイズQBというよりも、ピンチのときにオフェンスを動かせるスポットスターターであると言えよう。

【RA】