ファンの送ったピエロの人形をデスクに置くジャガーズGMバールケ、「いつか見返すためのもの」
2023年04月08日(土) 21:072021年シーズンの終わり、一部のジャクソンビル・ジャガーズファンはまたも負け越したシーズンの恨みをジェネラルマネジャー(GM)トレント・バールケにぶつけ、彼のことをソーシャルメディアで“ピエロ”と呼び続けた。バールケが雇われ続けることへの抗議として、大勢の人々がピエロ姿で最終戦を訪れた。
オーナーのシャド・カーンはバールケの解雇を踏みとどまり、GMは“ピエロ”のレッテルをモチベーションに変えた。
ジャガーズのオフシーズンを内部から追う『The Hunt(ザ・ハント)』エピソード1のオープニングシーンで、バールケのデスク上に小さなピエロの人形が置かれている。
「ファンから私に送られてきたものだ」とバールケは話し出す。「小さなピエロの人形だ。それを見て私は言ったんだ。“そうだ、こうしよう。これをここに置いて、なぜ私が毎日仕事に来るのか、自分の目的は何かを日々思い出すことにしよう”とね。いつか彼らを見返してやるためだ」
1回勝ち越したというだけで、これほど状況は変わるものだろうか。
9勝8敗でAFC(アメリカン・フットボール・カンファレンス)南地区タイトルを取り、ワイルドカードで金星を挙げたことで、デュバルの雰囲気は変わった。バールケの解雇を求める請願活動をしていたジャガーズファンでさえも、考えを改めている。
クオーターバック(QB)トレバー・ローレンスが立ち直り、ヘッドコーチ(HC)ダグ・ペダーソンが安定したリーダーシップを見せて上昇傾向のジャクソンビルでは、2023年NFLドラフトに向けてオフシーズンの熱が高まりつつある。そこでバールケには新たなチャレンジが待ち受ける。
「基本的な変化としては、われわれより先に23人が指名されるということだ」と全体24位が最初の指名権のバールケは述べた。過去2回のドラフトではいずれも一番最初に指名する権利を持っていた。「過去2年は前に誰もいなかったので、理事会をまとめ、コーチ陣と努力して、できる限り候補者たちの情報を集めるのがわれわれの仕事だ。そしてここで築こうと考え、築きつつある文化に合った選手たちを獲得したい」
ワイドレシーバー(WR)カルビン・リドリーが戻ってきたことを筆頭に、オフシーズン中のジャガーズは勢いづいている。ドラフトがうまくいけば、その勢いは彼らを開幕前の地区タイトル候補へと押し上げるだろう。
だがもしバールケが再建に過剰な自信を抱くようなことがあったとしても、問題ない。デスクの上の小さなピエロを見るだけで、彼は過去の多くの疑問の声を思い出すはずだ。
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