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タイタンズが新スタジアムの最終的な資金調達を完了

2023年04月27日(木) 10:39


テネシー・タイタンズの本拠地、ニッサン・スタジアム【AP Photo/Mark Humphrey】

テネシー・タイタンズが2027年シーズン開幕時のオープンを目標にしている新スタジアムに関して、NFLスタジアムの中で最大の公共投資を伴う最終的な資金調達にこぎつけた。

現地26日(水)朝、メトロ・ナッシュビル市議会は26対12の投票により、スポーツ・オーソリティーが7億6,000万ドル(約1,015億1,510万円)の債券を発行することを認める最終決定を下した。それに州債の5億ドル(約667億8,825万円)を加えた12億ドル(約1,602億9,180万円)の公的資金が、タイタンズの屋内型スタジアムの建設に充てられる。

今回のスタジアム建設には、バッファロー・ビルズが15億ドル(約2,004億円)の新スタジアムを建設するためにニューヨークが出した8億5,000万ドル(約1,135億6,000万円)を上回る、NFLで最も高額な公的資金が投入される。

スタジアムの総工費は21億ドル(約2,805億1,065万円)と見積もられており、タイタンズはNFLからの援助とパーソナルシートライセンスの販売で、残りの8億4,000万ドル(約1,122億0,426万円)を用意する予定だ。オーナーのエイミー・アダムス・ストランクはタイタンズが新たな一歩を踏み出すにあたり、関係者に感謝の言葉を述べている。

ストランクは声明で「25年以上にわたり、テネシー州ナッシュビルはタイタンズのホームであり、新スタジアムの取り決めが承認されたことで、タイタンズが今後何十年にもわたってこの素晴らしい都市と州の一部となることに、感謝しています」とつづった。

火曜夜から始まった議会では、納税者がそれぞれ2時間ずつ、ナッシュビルの債券発行権限を利用して民営であるNFLチームの第2スタジアムを建設する提案に賛否を表明。議会は最終的な投票に至るまでに約6時間を要した。

新スタジアムは半透明の屋根が特徴で、収容人数は約6万人となる予定だ。

新スタジアムによって、ナッシュビルとタイタンズはスーパーボウルやファイナルフォー、カレッジフットボールプレーオフゲームなどを招致できるようになる。世界最高峰のイベントを開催できるチャンスに興奮していると明かしたタイタンズのバーク・ニヒル社長兼CEOは、次のようにコメントした。

「これは私たちの街の優先課題に取り組み、今後30年間、街の健全性と活力を確保するための一世代に一度の機会だ。私たちの都市と州には明るい未来が待ち受けており、私たちはその一部となり続ける機会に身が引き締まる思いをしている」

契約により、2039年まで将来の維持費やスタジアムへの投資費用として推定18億ドル(約2,404億8,000万円)がナッシュビルの納税者からNFLフランチャイズに移行されるが、予算をオーバーした費用や維持費については地元の納税者ではなくNFLフランチャイズが負担することになる。

取引の一環として、タイタンズは過去4年間におけるニッサン・スタジアムの維持費としてナッシュビル市が負担すべきだった3,200万ドル(約42億7,611万円)を免除することに合意した。また、タイタンズは現スタジアムに残っている3,000万ドル(約40億0,886万円)の債券も返済することになっている。

新たに1%のホテル/モーテル税、スタジアム内売上税の全額、スタジアム周辺130エーカーからの売上税の50%が債券の返済に充てられる。タイタンズと市当局は10月、新たな30年リースを含む合意内容を発表。タイタンズは、リース期間中はナッシュビルを離れないことにも合意している。

ナッシュビル市は独立したコンサルティング会社を雇い、1996年に締結されたリース契約下で市が負担することになるスタジアムの維持費について、タイタンズの見積もりを確認した。“Venue Solutions Group(ベニュー・ソリューション・グループ)”は、現スタジアムの改修にはリースの残り年数で17億5,000万ドル(約2,338億2,713万円)から19億5,000万ドル(約2,605億5,023万円)の費用がかかるという試算に同意している。

チーム関係者が2024年半ばに着工し、2027年シーズンに向けて開場することを望んでいる中、タイタンズはスタジアム建設費のうち、自分たちの分の資金をクリアしてきた。ストランクは1999年8月にオープンした球団本部の建物を実質的に2倍に拡張するための費用をすでに負担している。

ニッサン・スタジアムはもともと1999年シーズンに、アデルフィア・コロシアムという名前でオープンした。当時の契約は、2013年に亡くなったフランチャイズ創設者のバド・アダムスを説得し、1997年にオイラーズをヒューストンからテネシーに移転させるために2億9,200万ドル(約390億1,573万円)という金額になった。

タイタンズは調査によって費用が当初の見積もりである6億ドル(約801億4,590万円)から12億ドルへと倍増することが判明するまで、スタジアムの改修を計画していた。

新スタジアムは現スタジアムと州間高速道路24号線の間にある駐車場に建設される予定だ。この取引により、現在のニッサン・スタジアムの敷地を含む66エーカーの管理権がナッシュビルに戻される。市当局は公園や緑道、手頃な価格の住宅、新しい道路を特徴とする改修を計画している。

ナッシュビルではすでに2019年NFLドラフトが開催され、3日間で約60万人を動員した。


記事提供:『The Associated Press(AP通信)』


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