1巡目でRBギブス指名のライオンズがディアンドレ・スイフトをイーグルスにトレード
2023年04月30日(日) 03:421巡目でジャーマイア・ギブスがデトロイト・ライオンズに来ることになり、チームはランニングバック(RB)ディアンドレ・スイフトを送り出すことにした。
ライオンズはドラフト指名権と引き換えにスイフトをフィラデルフィア・イーグルスにトレードすると現地29日(土)、『NFL Network(NFLネットワーク)』のイアン・ラポポートとトム・ペリセロが伝えている。
27日(木)の2023年NFLドラフト1巡目にライオンズが全体12位でギブスを手に入れたことで、スイフトの移動はほぼ決定事項とみられていた。スキルセットが重複するスイフトは、新たに契約したRBデビッド・モンゴメリーとギブスに次ぐ緊急用の3番目のバックになることが予想された。
木曜日の夜にスイフトについて問われたジェネラルマネジャー(GM)ブラッド・ホームズは、“まだ早い”と述べ、それとなくトレードをにおわせていた。
「まあつまりだ、ディアンドレ、彼はまだわれわれのロースターにいるということだ」とホームズは『The Athletic(ジ・アスレチック)』のコルトン・パウンシーに語っている。「彼はまだうちのチームの一員だ。まだうちと契約中だ。ダイナミックなフットボール選手だよ。だから、(ギブスの指名で)何かが変わったわけではない。でもほら、まだ早い段階だからね」
ライオンズの前体制から2巡目指名を受けたスイフトは圧倒的なデュアルスレット能力を持つが、デトロイトでの3シーズンでは健康な状態を維持するのに苦労した。ライオンズでの3シーズンでスイフトはキャリー364回で1,680ヤード、タッチダウン18回を記録。また156回のキャッチで1,198ヤード、タッチダウン7回を挙げている。
ホームズとヘッドコーチ(HC)ダン・キャンベルが手綱を握る現体制で、チームがスイフトにそれほどほれ込んでいないのは明らかだった。ホームランを放てる能力はあっても、彼は獲得可能なヤードを取らずにビッグプレーを狙いすぎた。またデトロイトでの3シーズンで毎回少なくとも3試合は欠場しており、主力とみなされることもなかった。
このオフシーズンにモンゴメリーとギブスを加えたことは、スイフトのデトロイトでの時間が少なくなっていることを意味していた。結局、ドラフトの3日間すら持たなかった。
24歳のスイフトはルーキー契約の最終年に入ろうとしており、ベースサラリーとして177万4,000ドル(約2億4,184万円)を受け取ることになっている。
彼の行き先はNFC(ナショナル・フットボール・カンファレンス)東地区のディフェンディングチャンピオンであり、そこではカロライナ・パンサーズに移ったマイルズ・サンダースの抜けた穴を埋める格好だ。ハウィー・ローズマンGMは安価なバックフィールドの選択肢をまた1つ増やしたことになり、全てがかみ合えば爆発的効果も期待できる。イーグルスは今オフシーズンに安価な1年契約でケガの多い元1巡目指名のRBラシャード・ペニーを追加していた。さらにスラッシャーのケニス・ゲインウェル、ベテランのボストン・スコット、元サンフランシスコ49ersの3巡目指名、トレイ・サーモンとドラフト外のケネディ・ブルックスもそろっている。
サーモンを獲得した後で今オフシーズンにスイフトとペニーを加え、ローズマンGMはケガの多さという問題を抱えながらも優れた血統を持つ元上位指名をかき集めるつもりのようだ。2023年にペニーやスイフトが本来のポテンシャルを発揮すれば、優秀なオフェンシブラインの後ろでホームラン級の成功が待っているだろう。少なくとも、これだけメンバーがそろっていれば彼らを長いシーズンにわたってもっと健康に保つことができるかもしれない。
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