ライオンズがドラフト1巡目で自分を指名したことへの批判を無視するRBギブス
2023年05月15日(月) 13:522023年NFLドラフトが実施される前、あるチームが序盤にランニングバック(RB)を指名する可能性があるとの憶測が飛び交っていた。そして、アトランタ・ファルコンズが全体8位でビジャン・ロビンソンを指名したときに、そのうわさは現実のものとなっている。とはいえ、今年の候補生の中で2番目に有力とされていたランニングバックも初日に名前を呼ばれるとは、あまり予想されていなかった。
デトロイト・ライオンズは全体12位でRBジャーマイア・ギブスを指名。多くのアナリストがランニングバックを指名するには早すぎると考えていたとしても、意外な指名をすることを恐れないという姿勢を示した。
週末に実施されたルーキーミニキャンプで、ライオンズが指名した順位が“早すぎる”と指摘する人たちについてどう思うかと質問されたギブスは、自分が全体12位指名に見合うかどうかについての他人の意見に耳を傾けていないと言い、批判を一蹴した。
『Detroit News(デトロイト・ニュース)』によると、ギブスは「誰だって自分の意見を言う権利があるし、俺は本当に気にしていない。特別なものの一部になれて最高の気分だ。上を向き、前へ進む。見ていて楽しくなるだろう」と語ったという。
アラバマ大学でダイナミックなシーズンを送ったギブスは、4月のドラフトに向けて、ランニングバックを必要としているチームにとっての2番目に良い選択肢だと考えられていた。2022年シーズンが始まる前にジョージア工科大学からアラバマ大学に移籍したギブスは、キャリー平均6.1ヤード、キャッチ平均10.1ヤードをマークし、その名を轟かせた。
しかし近年、ドラフトにおけるランニングバックの価値が下がっていることから、ロビンソン以外のランニングバックは1巡目後半か2日目に指名されると予想している人が多かったようだ。
ギブス自身もドラフト指名を受けた直後はこれほど高い順位で指名されたことに驚いたと話しており、ドラフトの“新時代”では、ランニングバックは通常、早く指名されることはないと認めていた。
ところが、ライオンズはその流れに逆らい、いちかばちかでギブスを指名。2022年と比べて大きく様変わりするRBルームを、21歳の若者が成功に導くことを期待している。主力RBだったジャマール・ウィリアムスがニューオーリンズ・セインツに移籍した一方で、ギブスの加入によってオフェンス内で居場所を失ったディアンドレ・スイフトは、フィラデルフィア・イーグルスにトレードされた。
ライオンズはRBポジションのデプスチャートを完全に再構築したため、昨シーズンに170ランヤード以上を稼いだメンバーは1人も戻ってこない。現時点で、ギブスはシカゴ・ベアーズから移籍してきたRBデビッド・モンゴメリーとスナップを分け合うと予想されている。ギブスはそこで自分の実力を疑う者が間違っていると証明し、全体12位で指名されるにふさわしい存在であったことを示す機会を得るだろう。
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