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QBタゴヴァイロアはパス精度によって特別な存在になっているとドルフィンズWRワドル

2023年07月05日(水) 09:37


マイアミ・ドルフィンズのジェイレン・ワドル【AP Photo/Adrian Kraus】

マイアミ・ドルフィンズのクオーターバック(QB)トゥア・タゴヴァイロアはNFLでの3シーズンで多くの困難に苦しめられてきた。ルーキーシーズンには、キャリアを通してさまざまなチームを渡り歩いた元QBライアン・フィッツパトリックに出場機会を奪われ、その後の2シーズンではケガが原因で何試合も欠場している。

昨季に13試合に出場して3,548ヤード、タッチダウン25回を記録した後も、タゴヴァイロアの評価はまだ定まっていない。しかし、タゴヴァイロアを特別な存在にしている理由を正確に理解しているドルフィンズのワイドレシーバー(WR)ジェイレン・ワドルはタゴヴァイロアを支持している。

ワドルは『KPRC 2 Sports(KPRC 2スポーツ)』のアリ・アレクサンダーに「彼のパス精度。みんなもそれを見ていると思うけど、どこにボールを投げたらいいか正確に分かっているから、レシーバーたちはただそれをキャッチするだけじゃなくて、キャッチしてからさらに走れるんだ。それがトゥアをトゥアたらしめている理由さ」と語った。

スタッツはワドルの見解を裏づけている。

タゴヴァイロアは2022年シーズンにアテンプト平均ヤード(8.9ヤード)と成功したパスの平均ヤード(13.7ヤード)、パサーレーティング(105.5)でリーグ内トップクラスの成績を残した。

ワドルはヤードアフターキャッチ(YAC)で510ヤードを稼ぎ、全ワイドレシーバーの中で5位に位置している。また、チームメイトのWRタイリーク・ヒルは482ヤードで9位に輝いた。

ワドルが言及したように、それが可能になるのはフラットなどのYACが重視されるエリアにおけるタゴヴァイロアのパス精度のおかげでもあるが、タゴヴァイロアはディープボールのプレースメントでも優れた成績を残しており、『Pro Football Focus(プロフットボール・フォーカス/PFF)』によると、20ヤード以上の投球で最も高いパサーレーティング(124.1)を、ディープボールの成功率では2番目に高い成績(24.5%)をマークしたとのこと。

自身が樹立したNFLの新人レシーブ記録(104回)には届かなかったとはいえ、ワドルがタゴヴァイロアとの関係から得た恩恵は大きかったと言えよう。ワドルはレシーブヤード(1,356ヤード)とタッチダウンレシーブ(8回)でキャリアハイを更新し、レシーブ平均ヤード(18.1ヤード)ではリーグ屈指の成績を残した。

ヒルのスキルとヘッドコーチ(HC)マイク・マクダニエルの加入について高く評価しながら、レシーブ1回あたりのヤード数が前年の9.8ヤードから飛躍的に伸びたことについて語ったワドルは次のように話している。「単純にマインドセットだった。マイクがやって来て、YACのことを本当に口を酸っぱくして言っていた。チーター(ヒルの愛称)みたいなYACモンスターがいたら、彼から学んでそのプレーを吸収するしかないだろ」

ワドルとヒルはNFL屈指のWRコンビとして迎える2年目も、派手な数字を残すだろう。ピンポイントでパスを通せるタゴヴァイロアがキャリアで初めて全17試合に出場できれば、彼らは昨季に4位に輝いたドルフィンズのパスオフェンスをさらなる高みへと押し上げられるはずだ。

【RA】