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バッカニアーズの低迷を予想する者の鼻を明かすことを目指すCBデービス

2023年07月07日(金) 11:14


タンパベイ・バッカニアーズのカールトン・デービス【AP Photo/Mark LoMoglio】

クオーターバック(QB)トム・ブレイディの引退により、タンパベイ・バッカニアーズは優勝候補から外れている。

実際、優勝争いに加わることはまったくと言っていいほど期待されていない。QBベイカー・メイフィールドとQBカイル・トラスクがブレイディの後継者の座を争っている中で、期待値がそれほど高くならないのは当然だと言えよう――少なくとも、チームの外部では。

しかし、バッカニアーズの内部では状況が異なる。

バッカニアーズのコーナーバック(CB)カールトン・デービスはタイラー・ダンのウェブサイト『GoLongTD.com』に掲載された最近の記事の中で、ダンに対して「俺たちはやってやるよ」とコメントし、次のように続けた。「俺たちがトムを失って、何かを失ったと感じているヤツは、きっとショックを受けることになる。不都合な事実を突然に知ってな。トムは俺たちにとって素晴らしい戦力だったけど、言うまでもなくこれはチームスポーツだ。もちろん、成功するための要素は必要だ。俺たちにはそういう要素がまだある。そして、俺はより良くなる一方だ」

「それから、俺たちのディビジョンは前より低迷している。だから、俺たちはディビジョンを勝ち抜いてプレーオフに進出する。プレーオフも勝ち抜いて、スーパーボウルに出るんだ」

デービスは単に自信を表明するためにこうした発言をしたわけではない。それは大胆な発言であると同時に予想でもあるのだ。予想を宣言する際に、それを裏づけるために威勢の良さを見せたのだと考えられる。

「俺たちはぶち壊すつもりだ」とデービスは豪語。「ぶっ壊してやる。インターセプト。ターンオーバー。プレーは決まるだろう。こう言っておこう。“プレーは決まる”ってな」

バッカニアーズのロースターは才能のある選手を欠いているわけではない。ワイドレシーバー(WR)のマイク・エバンスやクリス・ゴッドウィン、オフェンシブタックル(OT)トリスタン・ワーフス、ディフェンシブタックル(DT)ビータ・ベア、セーフティ(S)アントワーヌ・ウィンフィールドJr.、アウトサイドラインバッカー(OLB)ラボンテ・デービッド、ラインバッカー(LB)デビン・ホワイト、LBシャキール・バレットはまだチームにいる。また、3月に3年4,500万ドル(約64億8,344万円)という内容で再契約したデービスもそうだ。

デービスはまだポストシーズンの栄誉(すなわち、オールプロやプロボウルへの選出)を経験したことがない。また、『Pro Football Focus(プロフットボール・フォーカス)』からもあまりいい評価を受けておらず、2022年シーズンは守備のグレードで全コーナーバックの中で81位に位置づけられている。しかし、それはバッカニアーズが健全な報酬でデービスを保持することを妨げる理由にはならなかった。また、デービスに質問をすると、ブレイディが去ったことで火力を必要としている可能性のあるバッカニアーズにおいて、自分がパフォーマンスと態度の両面でリーダーとしての役割を果たすことになると考えているのは明らかだ。

「俺たちはNFLで一番になってやる。俺はそうなろうとしている。まずは自分から始めないと。それから、自分のプレーがみんなに伝染するようにするんだ」とデービスは話している。

バッカニアーズに待ち受けている道のりはとてつもなく厳しいわけではない。NFC(ナショナル・フットボール・カンファレンス)南地区タイトルを獲得するのがどのチームになるかは分からない状況だ。そして、デービスはそれを他チームに渡すつもりはない。

しかし、地区が以前より低迷していると言うのは少々大げさだ。ニューオーリンズ・セインツはドリュー・ブリーズの引退以来欠けていた、シグナルコーラーの答えを手に入れたと信じており、カロライナ・パンサーズは新人QBブライス・ヤングと共に新時代を切り開いている。また、アトランタ・ファルコンズでは、タイトエンド(TE)カイル・ピッツやWRドレイク・ロンドン、新人ランニングバック(RB)ビジャン・ロビンソンといった隠れた才能を持つ選手を抱えたユニットを、キャリア2年目のQBデズモンド・リッダーが率いている。

とはいえ、それはデービスにとってどうでもいいことなのだろう。デービスはほんの数年前にバッカニアーズがスーパーボウルを制覇したことが異例の出来事ではなかったこと――そして、バッカニアーズが後退すると予想している人たちが完全に間違っているということ――を証明しようと躍起になっているのだ。

デービスは「あんたらは何も知らない。実際にそうなるまでは誰も分からないんだ」と強調している。

現在はまだ楽観的な考えばかりが出てくる時期であり、デービスが過剰なほどにそれを持っているのは明らかだ。彼の熱い展望が2023年にバッカニアーズを優勝候補に押し上げられるかはいずれ分かるだろう。

【RA】