今週中にRBテイラーがトレーニングキャンプに戻ることを期待するコルツHCスタイケン
2023年08月14日(月) 14:59フィールドに立つ時期は定まっていないものの、インディアナポリス・コルツのスターランニングバック(RB)ジョナサン・テイラーは近いうちにトレーニングキャンプに復帰すると期待されている。
現地13日(日)、ヘッドコーチ(HC)シェーン・スタイケンは報道陣に「今週中には戻ってくるはずだ。正確な日付は分からないが、彼は戻ってくるはずだ」と述べた。
新人契約の最終年を迎えるにあたり、より良い保障と報酬を求めて7月29日にトレードを要請したテイラーは、1月に見舞われた足首のケガからの回復を目指して治療を受けながら、1週間以上にわたってチーム施設から離れている。このケガにより、テイラーはキャンプの開始時にPUP(故障者)リストに置かれることになった。
トレーニングキャンプへの復帰によって、テイラーがチームでの練習を再開できる時期が明らかになるわけではない。テイラーは現在も、レギュラシーズンで再び負傷することを防ぎ、100パーセントの状態でプレーするために、完全に健康な状態に戻るのを待っている状態だ。
コルツがテイラーの要求を尊重しないと仮定すれば、テイラーが再び不調に陥らないことは、本人にとってもチームにとっても利益となる。また、他のランニングバックたちが最近、高い報酬を得るためにぶつかっている障害を考慮すると、それは必要なことでもある。
オフシーズンにおけるランニングバックのフリーエージェント(FA)市場は、マイルズ・サンダースがカロライナ・パンサーズと結んだ年俸640万ドル(約9億2,738万円)の契約が上限となっている。ロサンゼルス・チャージャーズのオースチン・エイケラーも同じようにトレードを要請したが、最終的には再編された契約に合意。シンシナティ・ベンガルズのジョー・ミクソンはチームにとどまるためにペイカットを受け入れている。さらに、フランチャイズタグを指定された3人のランニングバックはいずれも複数年契約の交渉を成立させられなかった。
これにより、RBポジションにおける著名な選手たちは『Zoom(ズーム)』で会議を開き、フランチャイズタグをポジションレスなものに変えることについて話し合っている。それは、コルツのオーナーであるジム・アーセイがソーシャルメディアで、現在の団体労働協約(CBA)を挙げながらそうした考えを否定する事態につながった。
その影響で、コルツでの3シーズンで4,643スクリメージヤード、トータルタッチダウン36回を記録し、2021年にラッシングリーダーとなったテイラーとチームの関係にスポットライトが当たっている。
ただ、直後にアーセイはチームがテイラーに契約オファーを出していないと明言。2人は7月末に行われた練習中にチームバスで話し合い、後に、テイラーがトレードを要請したとの報道がなされた。
アーセイは『Sports Illustrated(スポーツ・イラストレイテッド)』のアルバート・ブリアーに宛てたメッセージで「ジョナサンをトレードするつもりはない・・・これ以上議論することはない。今でも、そして10月でもない!」と記し、そうした考えを打ち消そうとしていた。
その翌日には複数の番記者が背中の問題を理由に挙げながら、コルツがテイラーをPUPリストからNFI(非フットボール故障者)リストに移すことを検討していると報道。その後、テイラーはそれを真っ向から否定し、それが現実になることはなかった。
さらに、バックアップRBザック・モスも腕を骨折していることから、コルツはケンヤン・ドレイクと契約している。
コルツがトレーニングキャンプを行っているグランド・パーク・スポーツ・キャンパスにテイラーが戻ろうとしている背景には、こうした事情があるのだ。
スタイケンHCはその過程で何度も同じ期待を口にしており、日曜日にも「医療スタッフの許可が下りれば、彼は戻ってくるだろう」と強調した。
それは現在の状況に対する単純な期待に他ならない。テイラーがチームに戻ってくる際の展開に注目だ。
【RA】