テリー・ペグラ、NHLセイバーズの会長に自ら就任、ビルズも監督していた親会社を解散
2023年08月29日(火) 14:01NFLのバッファロー・ビルズとナショナル・ホッケー・リーグ(NHL)のバッファロー・セイバーズは、両チームのオーナーであるテリー・ペグラが現地28日(月)に親会社を解散したことで、今後は別々の組織として運営されることになった。
『Pegula Sports and Entertainment(PSE/ペグラ・スポーツ・アンド・エンターテインメント)』を解散する決定は、「それぞれの組織が一点集中でそれぞれの取り組みに集中できるようにする」と説明されている。この決定は、ぺグラが7月に経営体制を再編する一歩として、両フランチャイズの運営を監督していた取締役副社長兼チーフオペレーティングオフィサー(COO)のロン・ラッキアを解雇した時から始まっていた。
ペグラは自らをセイバーズの社長に任命して、この肩書きは今では両チームでペグラが保持する形になっている。以前はペグラの妻、キム・ペグラがこの役職に就いていたが、2022年6月に心肺停止状態に陥った後、顕著な言語と記憶の問題に対処しているキム・ペグラは、その職務を果たせていない。
セイバーズのCOOであるジョン・ロスは、今後も両フランチャイズのビジネス面を監督する職務を分担し続ける。そして、セイバーズのゼネラルマネジャー(GM)ケヴィン・アダムズが、組織のホッケー部門を運営する責任を担っている。
ペグラは「バッファローのスポーツファンでいるのには最高の時であり、この組織改編によって、私たちのビジネスがチームとともに発展し続けると確信している」と声明で述べた。
PSEの傘下で、これまで両チームはビジネス部門とマーケティング部門を共有していた。
今回の分離は、ビルズが新しいスタジアムの建設を開始してから4カ月が経過する中で行われた。新スタジアムは2026年シーズンに現在の施設の向かい側でオープンする予定で、当初の14億ドル(約2,049億6,490万円)から、コストオーバーランによって現在の見積もりで17億ドル(約2,488億5,620万円)の費用がかかるとされている。
一方で、セイバーズはダウンタウンにある本拠地アリーナ、キーバンク・センターへの大規模な構造改良と技術アップグレードの初期段階にある。この建物は1996年にオープンして以来、大規模な改修が行われていない。このプロジェクトはチームのオフシーズン中に多くの作業が行われる必要があるため、完成までには何年もかかると予想されている。
PSEはペグラ夫妻が2011年にセイバーズを買収した直後に設立された。その後、フランチャイズの創設者で、殿堂入りしているオーナーのラルフ・ウィルソンの死後、2014年にビルズも買収した。
PSEの解散は、テネシー州ナッシュビルにあるレコーディングスタジオや、バッファローのダウンタウンにあるホテルとアイスアリーナの複合施設など、ペグラ夫妻の他の資産に大きな影響を与える可能性は低いとされている。というのも、これらはほとんど別個の事業体として運営されていたからだ。
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