ラムズの方が懸命にプレーしていたと敗戦を振り返るシーホークスWRメットカーフ
2023年09月15日(金) 14:16NFLのシーズン第1週の驚きの1つはシアトルで起きた。さらなる高みに到達するという希望を胸に2023年シーズンを迎えていたシアトル・シーホークスが、二の次にされていたロサンゼルス・ラムズに敗れたのだ。
特に後半では、シーホークスは期待に見合うようなプレーを見せていなかった。ラムズは最後の2クオーターで、攻守両面においてシーホークスを圧倒し、クオーターバック(QB)ジーノ・スミス率いるシーホークスのオフェンスを封じ込めて一方的な勝利を収めた。
結果は、一言で言えば驚愕だった。一見したところの才能では劣るラムズが、これまで無名だったワイドレシーバー(WR)プカ・ナクアとトゥトゥ・アトウェルの優れたパフォーマンスの波に乗って、30対13でシーホークスを下したのだ。全くと言っていいほど目立たなかったシアトルの主力選手たちは、現地13日(水)にそれを正すための第一歩を踏み出し、ゲームに勝つために最も必要な要素、つまり“努力”が欠けていたことを認めた。
ワイドレシーバー(WR)D.K.メットカーフは『The Seattle Times(シアトル・タイムズ)』に「彼らはもっと一生懸命プレーしていたし、フィールドでそれを感じた」と話し、こう続けている。
「試合を見ていたみんなもたぶん感じただろう。もし相手チームが自分たちよりも一生懸命プレーしているなら、負ける可能性は確実に高まる」
メットカーフは前半で大活躍し、素晴らしいフェイントでディフェンス陣を翻弄してタッチダウンを決めていた。スミスはただエンドゾーンにボールを軽く投げるだけでよかった。しかし、後半はメットカーフを含めてシーホークスの攻撃力がガクンと落ち、チーム全体でたったの12ヤードしか進めなかった。
一方、ロサンゼルスは命懸けで戦っていたかのようだった。
「他のみんなことは分からないけれど、自分に言えることは、とにかく努力だけだ」とメットカーフはコメントし、こう続けている。
「そして、プレー毎に100%の力を出すこと。それが、これまでのようにはいかなかったね。自分が改善しなければいけないポイントがそこだ。それと、チームプレーも大事。何か問題が起きたり、厳しい状況になった時、他の人を責めたり、誰か何とかしてくれると待っていたりする場合じゃない。コーチ頼りではダメだ」
「チームを見つめ直して、自分自身やチームメイト、これまでの練習で培ってきたものを頼りにしなければならない。7月後半から築いてきた結束力を活かさないと。要するに、もっとお互いに頼り合って、チームとしてプレーすることが必要だ」
シーホークスのヘッドコーチ(HC)ピート・キャロルも、プレーオフに戻るためには選手たちがこうした努力をする必要があると強調している。それはシーズン第2週から始まることだ。
「試合終了間際にはオフェンスがうまく機能していないように思えた。少し厳しい状況に陥ったと感じている」とキャロルは水曜日に認め、こう述べた。
「ディフェンスに関しては、試合終了間際にどれだけ一生懸命プレーしたかを指摘した。体力の問題じゃなくて、ちょっと気が散ってしまった。うまくいかなかった。オフェンスでのリズムをもっと取り戻さないといけない」
インターネットがなかった頃なら、観察者はシーホークスの努力不足を、自分たちについての新聞記事を読みすぎているチームがゆえの兆候として評価しただろう。間違いなく、このオフシーズンはそのような話題が多かった。たとえば、シーホークスがスミスの努力を評価し新しい契約を提供した時など。
しかし、その投資は日曜日の試合では報われなかった。スミスは26回中16回のパスしか成功できず、112パスヤードとタッチダウン1回(メットカーフへの短いパス)のみ記録。ラムズが着々とリードを広げる中で、スミスはほとんど影響を与えられなかった。
すべてはシーズン第2週のデトロイト・ライオンズ戦で修正できる。ライオンズは前年のチャンピオンであるカンザスシティ・チーフスを破ってシーズンをスタートしており、高揚感の中でホームに戻ってくる。昨シーズンに48対45で勝負が決まるまで接戦を演じたライオンズを倒すためには、シアトルが全力を尽くさなければならない。
疲れた者にも、自己満足している者にも、休む暇はない。シーホークスがこの教訓をすぐに学び、この週末に巻き返せるかどうか、注目される。
【KO】