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敗れた試合で3回のインターセプトを喫したジェッツQBウィルソン、「もっと良くならないと」

2023年09月18日(月) 13:27


ニューヨーク・ジェッツのザック・ウィルソン【AP Photo/Tony Gutierrez】

ニューヨーク・ジェッツのクオーターバック(QB)にとって、この1週間は苦難の連続だった。

現地11日(月)に行われた試合でアーロン・ロジャースがシーズン終了のケガに見舞われたことを受け、ザック・ウィルソンは日曜日に実施された試合で先発を務めたものの、インターセプト3回に加えて3回のサックも喫し、チームは30対10でダラス・カウボーイズに敗れた。

それでも、ヘッドコーチ(HC)ロバート・サラーとウィルソン本人は、その日のパフォーマンスにポジティブな点を見出している。また、ジェッツが大敗した理由はウィルソンだけにあったわけではない。

日曜日、これまでの2シーズンよりも自分が先発に適していると感じているかと質問されたウィルソンは「そうだな、間違いない」と答えている。

「よく見えている気がする。本当にね。オフェンスとしてああいう姿を見せることになったのは本当に残念だ。俺たちはより良くならなきゃいけないし、俺自身ももっと良くならないと。でも、もうちょっとだったし、また練習に取りかかる。シーズンは長いから、映像を見直してどう改善できるか考える。俺たちはみんな、お互いを信頼し、信じ、愛している。だから、その挑戦にワクワクしている」

ウィルソンはカウボーイズ戦でパス27回中12回を成功させて170ヤード、タッチダウン1回、インターセプト3回、パサーレーティング38.1を記録。また、5回のキャリーでチーム最多の36ランヤードを稼いだ。ウィルソンが輝いた瞬間はあり、特に第2クオーターでワイドレシーバー(WR)ギャレット・ウィルソンに通した68ヤードのタッチダウンパスは見事だったと言えよう。残念ながら、優秀なカウボーイズ守備陣に終始圧倒されていたジェッツ攻撃陣にとって、それはその日おける最初で最後のタッチダウンとなった。

サラーHCは18対10でハーフタイムを迎え、試合が終わるまでに追加で12点を許してしまったことについて「無理をさせるまで、彼は本当に良い仕事をしていたと思う」と述べている。

「ストライクルートでギャレットに投げてビッグタッチダウンを決めてくれたし、ハーフタイム終了間際にはチェーンを動かして点をとってくれた。単純にあのチームは、すでに言ったように、あのメンバーでコンスタントにドロップバックゲームをしなければならないときに、きれいな展開にはならないのだ」

ロジャースがアキレス腱を断裂して以来、サラーHCはウィルソンにこだわると断固として主張してきた。

日曜日にも、クオーターバックが成功できるような最良の状況に置かれていなかったと確信している様子を見せたサラーHCは、次のようにコメントしている。

「(オフェンスに)十分なチャンスを与えられたか分からない。守備面で言うと、今日は第3ダウンでフィールドから出られなかった。そういう機会がなかった。相手が効率的に動き、チェーンを先行し、こちらがサード・アンド・ロングのシチュエーションで捉えたときでさえ、それをうまく生かせていたことは素晴らしいと思う」

「私たちはただ、ディフェンスにフィールドを離れるチャンスを、オフェンスにはリズムをつかむチャンスを与えることができなかった」

QB1のヘルメットをかぶるのは重責だが、ウィルソンには厳しい視線が注がれるだろう。その中でジェッツはすべての面で一流の敵に打ち負かされている。

ウィルソン以外の4人の選手のランゲームの成績は合わせてキャリー11回で28ヤード。つまり、ウィルソンが記録した36ヤードよりも8ヤード少なかった。それはジェッツが第3ダウンコンバージョンを10回中1回しか成功させられなかった大きな要因だろう。

ウィルソンは第3ダウンコンバージョン率について「良くないよ、本当に。一番デカかったのは第3ダウンで管理できなかったことだと思う」と話している。

「俺はみんなをサード・アンド・ショートを狙うのに良いポジションに導けなかった。このリーグで成功し、ドライブをキープして、得点を重ねるには、そういう状況にいなきゃいけない。彼らはうまくコンバージョンしていたと思う。うちのディフェンスに何をしたか見ただろ。あれだけ長くフィールドにいたら疲れてしまうし、俺たちが3アンドアウトになっている場合じゃない。彼らのためにそんなことしちゃいけないし、ドライブを継続して彼らを休ませなきゃいけない」

ジェッツ守備陣は83回のプレーに直面し、9回の第3ダウンコンバージョンを許した。また、単純にフィールドから離れるのにも苦戦していた。

シーズン開幕前から、ジェッツが最初の4週間でバッファロー・ビルズ、カウボーイズ、カンザスシティ・チーフスと、2022年にプレーオフに進出した強豪チームと対決するという試練に直面することは決まっていた。シーズン第3週には、昨季にプレーオフ進出を果たしていないニューイングランド・ペイトリオッツと対決する。しかし、ジェッツはペイトリオッツに14連敗中であり、昨シーズン第11週には悲惨な負け方をし、それがきっかけとなってウィルソンはベンチに下げられた。

ジェッツは現在1勝1敗であり、サラーHCはウィルソンとともに歩んでいくと断言している。日曜日にも、物事が間違った方向に転がることは許されないと強調したサラーHCはこうコメントした。

「雪だるま式になることはない。そうなることはないのだ」

【RA】