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苦戦しながらもQBリッダーの起用にこだわるファルコンズHCスミス

2023年10月03日(火) 12:42


アトランタ・ファルコンズのデズモンド・リッダー【AP Photo/Kirsty Wigglesworth】

アトランタ・ファルコンズのオフェンスは今ひとつ調子が上がっておらず、ジャクソンビル・ジャガーズに敗れたシーズン第4週にはほとんど何もできずに苦戦していた。

しかし、クオーターバック(QB)の変更は少なくとも今は計画されていないようだ。現地2日(月)、ファルコンズのヘッドコーチ(HC)アーサー・スミスは報道陣に対し、キャリア2年目のQBデズモンド・リッダーが不調であるにもかかわらず、これからも彼を先発として起用し続けるつもりだと述べた。

リッダーは日曜日にロンドンで行われた試合の前半で、簡単に読み取れるパスで2回のインターセプトを喫するなど、散々なパフォーマンスを見せている。そのうち1回のインターセプトでは、ジャガーズのコーナーバック(CB)ダリウス・ウィリアムスにタッチダウンを決められた。一方で、後半に調子を取り戻したリッダーは、ワイドレシーバー(WR)ドレイク・ロンドンに的確なタッチダウンパスを通して得点をあげている。

リッダーは第4クオーターにタッチダウンにつながることが期待できたドライブを力強く展開し、タイトエンド(TE)ジョンヌ・スミスに2回パスを通して敵陣の奥深くまで前進した。しかし、ロンドンが第4ダウンでのパスでエンドゾーン後方の境界内に両足を入れられなかったことから、このポゼッションは最終的に失敗に終わっている。

トータルで見ると、リッダーのパフォーマンス――パス31回中19回成功で191ヤード、タッチダウン1回、インターセプト2回、ファンブル1回――は良い点がありつつも、悪い点の方が多かった。それでも、スミスHCはバックアップのタイラー・ハイニケと交代させる時期だとは感じていない。

スミスHCは月曜日に「彼は立て直したと思った。もちろん、結果は望んでいたものではなかったが、彼は私たちにチャンスを与えてくれた」と強調した。

チャンスは絶望よりもよっぽどいいが、現在のファルコンズはその2つの間にいるような状況だ。

ファルコンズはオフェンス面で、ほとんどすべてのことに苦戦しているように見える。昨シーズン、明らかにパスプレーを捨てていたこのチームは、ランプレーでチームを支えることができる2人のランニングバック(RB)を抱えているものの、リッダーがパスで一貫して好プレーを見せられることを証明していないことから、相手ディフェンスはファルコンズを止める最善の方法はランを封じ、リッダーに俺たちを倒してみろと迫ることだと気づいている。これまでリッダーはそうすることができておらず、ボールを一貫して動かす可能性を弱まらせてきた。特に、第1ダウン更新まで比較的長い距離がある場面でそうだったと言えよう。

RBビジャン・ロビンソンの爆発的なルーキーシーズンを期待していた人々は、毎週のように相手ディフェンダーに劇的なミスをさせるロビンソンの見事なプレーを楽しんでいる。しかし、全体的に見ると、相手はファルコンズ最大の脅威がロビンソンであると分かっていることから、ロビンソンが容易に見せ場をつくることはできていない。

リッダーは敵地よりもホームでの試合の方が好調だ。海外遠征を終え、2勝2敗となっているファルコンズは本拠地に戻り、次に控えるヒューストン・テキサンズ戦からホーム2連戦に臨む。現在の仕事を当面続けたければ、リッダーは今、向上しなければならないだろう。

【RA】