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WRの苦戦は自分の責任とチーフスQBマホームズ、“俺がいいプレーをすれば皆が良くなる”

2023年10月06日(金) 12:10


カンザスシティ・チーフスのパトリック・マホームズ【AP Photo/Frank Franklin II】

クオーターバック(QB)パトリック・マホームズとカンザスシティ・チーフスは、例年通りAFC西地区の首位に立っている。

しかし、オフェンスはいつものように光り輝いておらず、マホームズはその責任、特にワイドレシーバー(WR)陣の不振の責任を負っている。

チームの公式の発表によると、現地4日(水)、マホームズは「シーズン開幕からあまりいいプレーができていない」と言い、「俺がいいプレーをすれば、みんながいいプレーをするようになるだろう」と続けたという。

マホームズは4試合で1,006パスヤード(NFL10位)、タッチダウンパス8回(5位タイ)を投げ、キャリア最低の試合平均251.5ヤードを記録。それでも、チーフスのオフェンスはヤード数で3位、得点数で9位につけており、3勝1敗でAFC西地区首位につけている今、慌てる必要はないだろう。

とはいえ、チーフスのオフェンスには最盛期の面影はなく、勝ち星をまだあげていないシカゴ・ベアーズとの対戦以外では平均して1試合あたり20点しか取っていない。

タイトエンド(TE)トラビス・ケルシーは1試合欠場したにもかかわらず、キャッチ17回でチームのトップレシーバーだ。

ワイドレシーバー(WR)で2桁キャッチを記録しているのは新人のラシー・ライスのみで、キャッチ10回、90ヤードを記録している。カダリウス・トニー(キャッチ9回、57ヤード)、スカイ・ムーア(7回、112ヤード)、ジャスティン・ワトソン(8回、163ヤード)、マルケス・バルデス・スカントリング(6回、104ヤード)らには確かにポテンシャルがあるが、特にトニーによる落球が目立ったデトロイト・ライオンズとのシーズン第1週の敗戦以来、真にかみ合っているとはいえない。

それでも、チーフスには混乱はなく、あるのは忍耐強さだけだ。

水曜日、ワイドレシーバーに不安があるかと聞かれたヘッドコーチ(HC)アンディ・リードは「若い選手たちを育てている中でのいくつかの課題はあるが、彼らはかなりいい仕事をしていると思う」と答えた。

先週の日曜日にニューヨーク・ジェッツに勝利した試合では、マホームズはパス30回中18回を成功させ、203パスヤード、タッチダウン1回、インターセプト2回を記録。対するジェッツのQBザック・ウィルソンはパス39回中28回成功、245パスヤード、タッチダウン2回、インターセプトなし。『NFL Research (NFLリサーチ)』によると、マホームズのNFL(または大学)キャリアで、相手QBがマホームズよりインターセプトが少なく、パスコンプリート数、パスヤード、タッチダウンパスが多かったのは初めてのことだという。

それでも、マホームズは自身の脚力を大いに活かして、チーフスを勝利に導いた。

日曜日、マホームズは『Netflix(ネットフリックス)』のドキュメンタリー番組“Quarterback(クオーターバック)”に出演した仲間であるミネソタ・バイキングスのQBカーク・カズンズ(今季1,214ヤード、タッチダウン11回)と初対戦。マホームズのキャリアで、パスヤードとパスタッチダウン数が相手先発QBより少ない状態で迎える試合は、今回をふくめてわずか3試合しかない。

チーフスとバイキングスの対戦は、今の選手たちが生まれるずっと前に行われた第4回スーパーボウルの再戦になる。この試合は、チーフスの殿堂入りコーチ、ハンク・ストラムが“65トス・パワー・トラップ”というプレーをコールし、ランニングバック(RB)マイク・ギャレットのタッチダウンを生んだことで長く記憶されている。2023年のチーフスは新しい勝ち方を見つけている中で、リードHCがそのプレーコールを引っ張り出してくることはあるだろうか。

それはおそらくないだろうが、今のところチーフスのレシーブゲームでの苦戦はそれほど大きな足かせにはなっていない。

マホームズは、どんな苦戦にもめげず、自分のプレーを続けていく。

マホームズは水曜日に「フィールドに出て、ボールを投げ続けるだけだ」と語り、こうつけ加えた。

「俺はいつもそうやってきた。毎日、努力して、もっとうまくなろうと努力し続ければ、大抵のことは自ずと解決するものだ。キャリアの中で、連続して最高のプレーができないような時期が過去にもあったが、そういう時は基本に立ち返って、チームのためにもっと良くなろうと努力し、他の選手たちにプレーを任せるようにしなければならない。俺がもっと良くできると思うところは、ただボールを手から放して、他の選手たちにプレーをさせることだと思う」

【KO】