新人QBカニンガムの台頭について「彼はさまざまな場所でプレーできる」とペイトリオッツOCオブライエン
2023年10月18日(水) 11:53ニューイングランド・ペイトリオッツのオフェンスが久々に盛り上がりを見せたのは、現地15日(日)のキックオフ90分前のことだった。
これまでバックアップを務めてきたクオーターバック(QB)のベイリー・ザップが緊急時に起用される3人目のバックアップになったことで、マック・ジョーンズに次ぐ2人目のクオーターバックはマリク・カニンガムに取って代わられた。
攻撃コーディネーター(OC)ビル・オブライエンによれば、NFLの試合に出場したことのないカニンガムにとっては大きな挑戦となったが、今後の兆候を示しているという。
オブライエンOCは火曜日に「オフェンシブライン以外のあらゆる場所でプレーする姿が見られ、彼はそれだけさまざまな場所でプレーできるということだ」と『Boston Herald(ボストン・ヘラルド)』のマック・セルロに述べている。「ゲームプランに基づいて週ごとに判断することになるし、まだかなり早い段階だから、今週がどうなるかはまだ分からない」
練習チームから一気に昇格したカニンガムは、日曜日にペイトリオッツがラスベガス・レイダースに21対17で敗れた試合でNFLの公式戦デビューを果たした。カニンガムは6回のスナップに参加し、記録に残ったのは5ヤード後退となったサックのみ。しかしながら、単独でよりもジョーンズと一緒にフィールドに出ていた回数が多いカニンガムはワイド、スロット、QBの位置からそれぞれ2回ずつプレーを狙っている。
「プレーのパッケージを組んで、彼に負荷をかけ過ぎないようにすればいい。すべてのプレーはわれわれのシステムで使ってきたもので、まったく新しいものはない」とオブライエンOCは話している。「彼は賢く、しっかりと仕事をこなし、プレーも理解しているから毎週良くなっている」
総得点で31位につけているペイトリオッツのオフェンスは、どんな手を使ってでも得点をあげたいところだろう。ドラフト外のルーキーとして入団した、ルイビル大学出身で25歳のカニンガムは大学時代の5シーズンを通してパスで9,664ヤードとタッチダウンを70回記録しており、ランでも3,182ヤードと50回のタッチダウンを積み上げている。カニンガムがレッドシャツ後の3年生の時にランで1,034ヤードとタッチダウン20回をマークしながら、パスでも2,941ヤードとタッチダウン19回を記録していることからも、不振に陥っているオフェンスを抱えるペイトリオッツが、NFLでカニンガムがどれほど活躍できるかを試したい理由が十分に分かるだろう。
プレシーズン中にカニンガムはパス6回中3回を成功させて19ヤード、ラン6回で39ヤードとタッチダウン1回を記録し、9回のターゲットでキャッチを1回つなぐという多才ぶりを発揮している。
つまり、1勝5敗のペイトリオッツはオフェンスの新たな策略を練るために必要な選手をチーム内で見いだしたということだ。
それでもオブライエンOCは、この動きでザップを軽視していると深読みする理由はないと明言し、シーズン第7週のバッファロー・ビルズ戦の先発はジョーンズであることもはっきりさせている。
「ベイリーへの信頼は失っていない」とオブライエンOCはコメントした。「レイダース戦では、選手たちのケガの状態を考慮してベストな判断だったと思っている。マリク・カニンガムをどのように試合に出すかという点においても、最善の方法だと考えた」
カニンガムが次のビルズ戦、そしてそれ以降の試合にどう出場するかが、ボストンで注目すべくQBをめぐる最新の話題だ。
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