コルツQBリチャードソンが肩の手術でシーズン終了に
2023年10月19日(木) 09:54インディアナポリス・コルツのクオーターバック(QB)アンソニー・リチャードソンのシーズンが4試合で終わった。
現地18日(水)、コルツは今年のドラフトで全体4位指名したリチャードソンがシーズン終了を意味する手術を受けることになったと発表。
オーナーのジム・アーセイは声明で「医療スタッフ、アンソニー、そして彼の身近にいる人たちと相談した結果、負傷した肩を修復する手術を受けることが決まった。これにより、彼のシーズンは終了する」と述べ、こう続けている。
「アンソニーはコンペティターであり、私たちはこれが彼にとって、そしてチームにとって、どれほど困難で残念なことであるかを理解している。専門家の意見をいくつか聞いた後、彼の長期的な健康のためにはこれが最善の方法だと感じた。彼が完全に回復することを楽しみにしており、アンソニーの将来が有望であることに何の疑いもない。一方で、私はこのチームの戦いが大好きで、目の前にあるチャンスにエキサイトしている。それは今週のクリーブランド(・ブラウンズ)戦から始まる」
アーセイが今週に入ってからリチャードソンが今季絶望となる可能性が高いことを示唆していたため、今回のニュースは予想されていたものだった。リチャードソンは先週に故障者リザーブ(IR)に登録されている。
リチャードソンはシーズン第5週に勝利したテネシー・タイタンズ戦で投球側の肩を負傷。これまで4試合に先発出場したリチャードソンだが、そのうち3試合はケガが原因で最後までプレーできていなかった。シーズン第3週に行われたボルティモア・レイブンズ戦は脳しんとうで欠場している。
21歳のリチャードソンはその短いルーキーシーズンで、全体4位指名されるきっかけとなった魅力的なポテンシャルを見せつけていた。リチャードソンは新人でありながら、大砲のような腕とダイナミックなラッシング能力を披露。これらの特徴はドラフトプロセスですでに明らかになっていた。リチャードソンは1年目のヘッドコーチ(HC)シェーン・スタイケンのスキームで、予想以上の処理能力とボールを素早く投げる意欲を見せている。
残念なことに、大活躍すると思われたルーキーシーズンは早々に終了してしまった。リチャードソンは4試合に先発出場してパス84回中50回を成功させて577ヤード、タッチダウンパス3回、インターセプト1回、キャリー25回で136ヤード、タッチダウンラン4回を記録している。
過去にアンドリュー・ラックが肩のケガでキャリアを中断されたところを見ていたコルツの目標は、リチャードソンの将来を確かなものにすることだ。
スタイケンHCは水曜日に「今後に向けて、彼にとってもこのフランチャイズにとっても最善の策であり、こうすることによって来季に向けて彼を健康な状態にすることができる」とコメントしている。
「全体4位で、とてつもないコンペティターの素晴らしい選手を手に入れた。彼の選手生命は重要視される必要がある」
また、スタイケンHCはリチャードソンが2024年春に行われるワークアウトに間に合う可能性は「十分にある」とつけ加えた。
今後は、リチャードソンのダイナミックな能力を衰えさせることなく、ケガが慢性化しないようにするために、コルツとリチャードソンがプレー方法を調整する必要があるかどうかが疑問点となるだろう。
「それについては来年、時が来たら対応する」と語ったスタイケンHCはこう続けた。
「しかし、繰り返しになるが、彼が本当に優れている点の1つは(彼が)ランナーであることだ。リーグにいる、そうやって走ってプレーを生み出せるような選手の多くはオフェンスに貢献している。だが、それについては時が来てから対応する」
リチャードソンのシーズンが正式に終わったことを受け、現在3勝3敗のコルツはAFC(アメリカン・フットボール・カンファレンス)南地区内で遅れを取らないように努める中で、ガードナー・ミンシューを司令塔に据えることになった。リチャードソンのような長所は持ち合わせていなかったとしても、フットボールを保持しているときのミンシューは有能なシグナルコーラーだ。
【RA】