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QBスニークの利点について「すべての第1ダウンが第1ダウン残り9ヤードだ」とイーグルスHCシリアニ

2023年10月24日(火) 13:34


フィラデルフィア・イーグルスのヘッドコーチ(HC)ニック・シリアニ【AP Photo/Matt Slocum】

フィラデルフィア・イーグルスは第4ダウン残り少しになれば第1ダウンを獲得できると知っているというアドバンテージを持って、すべてのダウンセットを開始する。

現地22日(日)の夜に実施されたマイアミ・ドルフィンズ戦で勝利したイーグルスのヘッドコーチ(HC)ニック・シリアニは、「すべてのダウンが第1ダウン残り9ヤードになる」と述べ、こう続けた。

「すべての第1ダウンが第1ダウン残り9ヤードだ。もし第4ダウン残り1ヤードになったら、そのプレーに多くの信頼を置いている。だから、素晴らしかった。今回もジェイソン・ケルシーがまずスタート。ジェイレン・ハーツはすぐそばにいた。リーグ全体を見ても、私たちのようなプレーはできない。私たちのようにはできないんだ」

そう、他のチームはそんなことはできない。それは、“兄弟の押し込み(Brotherly Shove)”や“お尻押し(Tush Push)”、イーグルスが完成させた止められないクオーターバックスニークをどう呼ぼうと、他のチームが毎週やろうとすると相手に詰め寄られたり、ケガをしたりしていることからも明らかだ。

NFLでは毎週のように、イーグルスに優位性をもたらすこのプレーの禁止を検討すべきかどうかが議論されている。しかし、他のチームがイーグルスの成功を模倣しようとしてうまくいかないという事実は、単にあるチームが優れているからといって、そのプレーを禁止することに反対するシリアニの主張を強調している。

「だから、ここで私の意見を言いたいんだ」とシリアニは続ける。

「このプレーを禁止しないでほしい。みんなができるのなら、みんなやるだろう。カメラはどこだ? みんなができるんだったら、みんなやるだろう」

日曜夜、このプレーがいかにイーグルスにとって有利であるかが示された。

爆発的攻撃力のあるドルフィンズに対してイーグルスが7点のリードを保っていた時、ドルフィンズはイーグルスに自陣26ヤードラインでの第4ダウン残り1ヤードを強いた。このようなシナリオでは、7点差のゲームで相手に得点圏でボールを与えるリスクを冒すよりは、99%のチームがパントすると推測してもいいだろう。イーグルスはそうではなかった。

最初にパントユニットを送り出した後、シリアニはタイムアウトを取り、考え直してハーツとオフェンスをスニークのために送り出す。結果、新しいダウンを獲得することができた。

判断前にタイムアウトを取る必要があったことについて、シリアニは次のように説明している。

「第1ダウン更新までのヤードが正確にはどれくらいかわからなかった。最初はもう少し後ろだと思っていたけれど、実際の位置がどこかちゃんと見たんだ。あそこでタイムアウトを取らなければいけなかったのは気に入らなかった。実際の位置をもう一度確認しないといけなかったんだ。最初は2ヤードだと思ったけれど、実際は1ヤードくらいだった」

「こんなにすごい選手たちを持っていて、第4ダウン残り1ヤードで行かないのはおかしいと心の中で思ったんだ。繰り返しになるけれど、私たちのチームにいる選手たちがプレーを成功させているんだ」

それがイーグルスのプッシュの特徴だ。あまりに確実なので、シリアニがそれを利用しない方がどうかしている。

自陣26ヤード地点での第1ダウン更新成功から3プレー後、イーグルスは37ヤード地点で再び第4ダウン残り1ヤードに直面。この時、シリアニは迷わずQBスニークをコールし、ドライブを継続させる。ハーツからA.J.ブラウンへのディープパスを含む数プレーの後、ケネス・ゲインウェルはゲームを決定づけるタッチダウンを決め、エンドゾーンで踊っていた。

ドルフィンズに10分ほど残して7点差の状態でボールを戻すのではなく、イーグルスはQBスニークを使ってドライブを5分延長し、リードを14点に広げた。これはチャンピオンシップを目指すようなチームのアドバンテージだ。

フィールドからハーツたちを下げるためには、対戦相手はイーグルスを第4ダウン残り少しの状況に持ち込むことを避けなければならないことは明白だ。

【KO】