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バッカニアーズQBメイフィールドとは何の問題もないと49ersのDEボサ

2023年11月17日(金) 10:29


サンフランシスコ・49ersのニック・ボサ【AP Photo/Roger Steinman】

その昔、クオーターバック(QB)ベイカー・メイフィールドは大学時代にディフェンシブエンド(DE)ニック・ボサを苛立たせたことがある。

ボサは2019年のルーキーシーズンにその仕返しをする機会を得た。しかし、ボサによれば、今となってはすべてが遠い過去の出来事だという。ボサはサンフランシスコ・49ersが2019年にメイフィールド率いるクリーブランド・ブラウンズに圧勝した試合で、自身が想像上の旗を立てるような仕草をしたのは単なる遊びだったと説明している。

『The Athletic(ジ・アスレチック)』によると、ボサは現地15日(水)に、49ersとメイフィールド率いるタンパベイ・バッカニアーズが対決する日曜日の試合を前にして、「あれは面白かった。ルーキーのセレブレーションとしては上出来だった」と報道陣に語ったという。

2017年、メイフィールドが所属していたオクラホマ大学スーナーズはオハイオ州コロンバスに乗り込んでオハイオ州立大学バッカイズを31対16で下し、シーズン序盤からその正当性を強くアピールした。対戦相手の反感を買うことをためらわないメイフィールドは、オクラホマ大学の大旗を手にオハイオ・スタジアムのフィールド中央部まで小走りで向かい、旗を堂々と振ってからオハイオ州立大学のブロックOのロゴの中央に突き立てた。

メイフィールドとスーナーズはその勝利を祝う権利を得たものの、その行動はオハイオ州立大学のファンを苛立たせ、ボサは2019年シーズン第5週に行われた対戦のハーフタイム直前にメイフィールドをサックしたときにまだその出来事を忘れていないことを証明した。このサックは49ersの圧倒的な前半を締めくくるものとなり、大きな注目を集めた(そして最終的に残念な結果を残した)ブラウンズはマンデーナイトフットボールで大敗を喫している。

ボサにとってそれはリベンジを果たす絶好の機会であり、見事にそれをやってのけた。

それから数年後、2人は和解している。両者ともにそれぞれの経験を通じて賢くなったのだ。メイフィールドが現在、キャリアで4つ目となるNFLチームに所属している一方で、ボサはシーズン終了のケガに見舞われながらも、復活を果たしてディフェンス部門年間最優秀選手賞を受賞するという経験をしてきた。

水曜日、このオフシーズンについにメイフィールドと会ったと明かしたボサは、感じの良い人だったと振り返っている。

ボサはメイフィールドについて「彼はいい人だ。彼に恨みを持ったことなんて一度もない。ただルーキーとしてふざけただけ」とコメント。

メイフィールドは近年、プロフットボールという無慈悲な仕組みに打ちのめされてきた。ブラウンズ時代に有望視されていたメイフィールドは、トレード要請やカロライナ・パンサーズへの移籍を経験。パンサーズではベンチに下げられるほど苦戦を強いられ、最終的には2022年シーズン中にリリースされている。その後、ロサンゼルス・ラムズに所属して無気力だったチームの司令塔として活躍したメイフィールドは、2023年にフリーエージェント(FA)となってバッカニアーズと契約した。

その後、調子を取り戻し、パスを多用するバッカニアーズ攻撃陣を率いてきたメイフィールドは、シーズン第10週に行われたテネシー・タイタンズ戦で20対6の勝利に貢献し、ついに1カ月間続いていた連敗を断ち切った。パスヤード(2,143ヤード)で16位、タッチダウンパス(14回)で12位につけているメイフィールドは、信頼できるラッシングアタックを探し求めているチームを何とか持ちこたえさせている。メイフィールドの成績は年間最優秀カムバック選手賞の受賞を示唆するものではないとはいえ、1年前にパンサーズとラムズに所属していたことを考慮すると、2023年シーズンはかつてドラフト全体1位指名を受けたメイフィールドにとって素晴らしい復活シーズンとなるだろう。

主にワイドレシーバー(WR)マイク・エバンスとの信頼関係のおかげで、バッカニアーズ攻撃陣で最大の脅威となっているメイフィールドは、2020年シーズンにブラウンズを約30年ぶりのプレーオフ勝利に導いて以来で最高のパフォーマンスを見せてきた。ボサはシーズン第11週に組まれている試合で49ersがメイフィールドを軽視できないことを分かっている。

ボサは水曜日に「彼は間違いなく根性がある。ポケットの中では見かけ以上に屈強だし、回避能力も身体能力も兼ね備えている。それに、スキームの中でオープンになっている選手がいたときにその選手にボールを通すのが上手い」と語った。

49ersが今季7勝目を挙げるためには、ボサともう1人の元バッカイズ――最近、チームに加入したDEチェイス・ヤング――がメイフィールドを苦しめる必要がある。ただ、ボサが再び想像上の旗を引っ張り出してくることはないはずだ。

【RA】