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QBパーディーの成功は「絶対にシステムとは無関係」と49ers のLTウィリアムス

2023年12月12日(火) 13:53

サンフランシスコ・49ersのブロック・パーディー【AP Photo/Chris Szagola】

サンフランシスコ・49ersではヘッドコーチ(HC)カイル・シャナハンがクオーターバック(QB)に適したシステムを採用しているが、スターレフトタックル(LT)トレント・ウィリアムスはブロック・パーディーをシステムクオーターバック(特定の攻撃システム、特にパスに重点を置いたシステムの下で活躍するクオーターバック)と呼んで欲しくないようだ。

49ersが同地区ライバルであるシアトル・シーホークスに28対16で圧勝した後、ウィリアムスはパーディーがオフェンスに支えられているという考えを一蹴した。

ウィリアムスは『49ers Web Zone(49ersウェブ・ゾーン)』で「彼がシステムクオーターバックだと言う人がいる理由が分からない」と語り、次のように続けている。

「・・・どんなシステムクオーターバックも、味方がレシーブ位置に来る前にその狭いスペースにボールを投げること、選手を押し開けてパスを通すこと、ボールをスペースに入れてレシーバーがそこに到達すると信頼すること、いい位置にいるラインバッカーの上にボールを浮かせて、それでもプレーメーカーに届けること、なんてできない」

「彼はとても正確だ。彼の投げるパスをたくさん見ていると、その正確さが、レシーバーにキャッチ後に走るチャンスを与えている。その点で、彼は十分に評価されていないと思う」

現地10日(日)の試合では、パーディーはキャリアハイの368ヤードを投げ、タッチダウンパス2回、インターセプト1回をマークしている。この日のパサーレーティング122.1はパーディーのキャリア通算12試合目のレーティング100超えで、この試合数は1950年以降、18試合に先発した選手の中では、ダン・マリーノ、カート・ワーナーに並ぶ歴代2位であり、パトリック・マホームズ(14試合)に次ぐ記録となっている。

パーディーはパス成功率70.4を記録しており、スーパーボウル時代にシーズン7試合連続でパス成功率70%以上を記録した4人目のQBとなった(ジョー・モンタナ、ドリュー・ブリーズ、サム・ブラッドフォードに続く)。

「ロッカールームで、フットボールを知る人々、オレたちと対戦する前にオレたちを研究する人々は、彼の投げるパスを見て、プレッシャーの中でそれやってのける彼を見て“彼はシステムクオーターバックだ”とは絶対に言えない」と主張するウィリアムスは、こうつけ加えている。

「彼はめったにチェックダウンという選択肢に頼らない。すべてはフィールドを上がって、ボールを前進させることに注力している。彼は足で追加の時間を稼ぐ能力も持っている。それをやる時でさえ、彼の目は常にフィールドを見ている。スクリメージラインを超えてボールを運ぼうとすることはめったにない。彼は本当にプレーメーカーの手にボールを渡したいと思っている」

「今、NFLで最もうまくプレーメーカーの手にボールを渡すことができるのは彼だと思う。それがフィールドを5ヤード進んだところでも55ヤード進んだところでもだ。彼はどんな投げ方もできる。文字通りどんな投げ方もできるし、彼ができない投げ方を示すことはできない」

ウィリアムスは、パーディーが2022年NFLドラフトの最終指名選手となったことで、否定的な人々が自分たちの評価に固執していると考えている。

「彼がドラフト最下位指名の“ミスター・イレレバント”であることを考えると、みんな彼を評価するのに躊躇する気持ちは分かる。なぜなら、彼のような選手が“ミスター・イレレバント”の指名まで落ちるなんて、多くのスカウト部門にとってどういう意味があるのかという問題があるからだ」と述べるウィリアムスは、こうつけ加えた。

「彼のドラフトの地位と指名された順位のせいで、多くの人々が彼を高く評価するのに消極的なんだと思う。彼がもしザック・ウィルソンだったら、おそらく満場一致でMVPに選ばれ、次のアーロン・ロジャースか何かになっていただろう。でも、彼が“ミスター・イレレバント”の指名を受けたからといって、ここ約2年間、信じられないほど素晴らしいクオーターバックのプレーを映像に収めているのに、まだ“(ワイドレシーバーの)ディーボの活躍だ、トレントのおかげだ”と言っている人がいる。それは現実的じゃないと思うね」

ウィリアムスにとって、パーディーのプレーがオフェンスを高めているのであって、その逆の関係ではない。

「彼の成功は何の秘密でもないし、絶対にシステムとは無関係だ」とウィリアムスは話した。

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