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今季終了も、2024年シーズンはNFLでの最後の年にはならないと語るジェッツQBロジャース

2023年12月20日(水) 13:13

ニューヨーク・ジェッツのアーロン・ロジャース【AP Photo/Seth Wenig】

ニューヨーク・ジェッツのポストシーズン敗退が正式に決まり、クオーターバック(QB)のアーロン・ロジャースは2023年シーズンに再びフィールドに出ることはないと認めた。

毎週火曜日に出演している『The Pat McAfee Show(ザ・パット・マカフィー・ショー)』の中で、ロジャースは、「もし自分の状態が100%なら、“間違いなくプレーしよう”としている」と語ったが、それは手術後14週間では現実的ではない。

ロジャースは「レギュラーシーズン中のどの時点でも、医学的な許可が下りるような100%の状態になるのは非現実的だったね。あと3週から4週で100%になる可能性は高かったと思うけど、今はそこまでは明らかに無理だ。だから、100%の許可が下りてからプレーすることについて話し合ったんだ。それは俺にとって問題ではなかった」と話した。

シーズン第1週にアキレス腱を断裂した直後は、ジェッツがプレーオフに進出できれば、ロジャースは復帰できるかもしれないと期待されていた。MVPに選ばれたクオーターバックがその後数カ月の間に、アキレス腱断裂からの回復を助けるために”スピードブリッジ”を装着したことが判明している。ロジャースは、すべてがうまく運べばプレーオフ前に復帰できる可能性を示唆し、議論を進めた。

結局のところ、ロジャースの早期復帰は夢物語のように感じられ、その望みをつなぐためにプレーオフ進出を目指すジェッツの努力は、あまりにも大きいことが証明された。

11月29日にロジャースの練習期間を開始したジェッツは、現地時間12月20日(水)までにロジャースをロースターに登録するか、シーズン終了とするかを決めなければならなかった。

ロジャースが今シーズンの復帰を断念したことで、次に考えるべきは2024年シーズン以降のことに移っている。

NFLで4度のMVPに輝いたロジャースは火曜日、公式戦でスナップ3回しかプレーしなかった2023年シーズンを「失われた1年」と語り、来シーズンがジェッツで過ごす最後のシーズンではなく、 “ギャンググリーン”で複数年プレーする意思を見せた。

来年が最後のシーズンになるかと聞かれたロジャースは「そうは思わない。ここに来て、試合への情熱と愛情を新たにしたような気がしたし、ここではすべてが素晴らしかった。一緒に仕事をするようになった人たち、チームメイトとの関係、ここで働く素晴らしい人たち。少なくとも2年は欲しかったし、今年は失われた1年だったと思う。数スナップしかプレーできなかったし、フィールドに出て自分の能力を証明することも、チームとしての能力を確認することもできなかった」とコメントした。

「来シーズンが最後の1年になるとは思っていない。この1年で、自分の体のケアについて学んだこともあるし、栄養面やファンクショナルトレーニングの面で俺を助けてくれる素晴らしい人たちに囲まれた。40歳になったらどこかのソファに座っていると思っていたのに、今は40歳でも先発でいたいし、41歳でも先発でいたい。こう思えるのは異常なことだね。この体から何を引き出せるか見てみたい。俺はこのチームで持つリーダーシップを信頼している。仲間を信じている。再建しなければならない状況ではないと思う。少しリロードする必要があるし、確かに厳しい決断もあるだろう。でも、今いるメンバーは気に入っている」

ジェッツが先発QBを欠き、攻撃陣が混乱しているため、ジェッツではゼネラルマネジャー(GM)のジョー・ダグラス、ヘッドコーチ(HC)のロバート・サラー、攻撃コーディネーター(OC)のナサニエル・ハケットに対する批判が大きくなり始めている。

ロジャースの思い通りになれば、フローラム・パークでの完全な再起動はないだろう。

ロジャースは火曜日に「俺はジョー・ダグラスを信じている。彼はいいドラフトといいロースターを実現してくれると思っているよ。今シーズンは明らかに厳しいケガが多かった。ロバート・サラーも信頼している。彼は素晴らしいコーチだ。彼は正しいことをやっていると思う。彼は正しいことを強調し、プロフェッショナルになる方法を説いていると思う」と話した。

「俺はネイト・ハケットを信じている。いつもね。彼の攻撃はクオーターバック向きだと思う。俺や俺の能力、俺が得意とすること、スクリメージラインまで行っていいプレーに持ち込む能力、悪いプレーを乗り切る能力に合わせてくれているのは明らかだ。それはクオーターバックにとって、何よりも大きな役割だと思う。誰もオープンになっていなかったり、誰かがすぐにやられてしまったり、プレスナップがうまくいかなかったりするプレーをどう乗り切るか。それもクオーターバックの仕事の一部だ。目立つプレーだけじゃない。うまくいかないときに正しいプレーをすることだ」

ロジャースは、ここ数週間で一部のジェッツファンが求めていたような組織の一掃ではなく、忍耐を説いた。

ロジャースは「(プレッシャーは)ジェッツでプレーすること、そしてジェットであること、あるいはジャイアントであることにつきまとう。素晴らしいメディアだし、彼らはとても情熱的だ。俺たちのファンベースは信じられないほど情熱的なんだ。13年間プレーオフに行けなかったのは厳しいことだから、時に見当違いではあるにせよ、リーグ全体のファンの反応は当然そうなる。みんなは即断即決を望んでいると思う」と語った。

ロジャースのアキレス腱は、シーズン最初のドライブで断裂した。苦戦する攻撃陣の後ろでジェッツを管理できる安定した控えのQBがおらず、QBザック・ウィルソン、QBティム・ボイル、QBトレバー・シーミアンがジェッツのセンター(C)の後ろでスナップを受け取る中で、2023年シーズンは暗闇の中に浮かんでいた。

ギャンググリーンはオフシーズンの間、プレーオフへの祈りの答えがついに見つかったと信じ、浮かれていた。彼らが経験した唯一のポジティブな雰囲気は、シーズン第1週にロジャースがアメリカ国旗を持ってトンネルから出てきたことだった。ロジャースはその瞬間がジェッツでの唯一の瞬間になるとは思っていない。

「ああいう瞬間はこれからもある。あれがジェッツのジャージーを着た俺の永遠のイメージにはならないだろう。もっと素晴らしいことがたくさんあるはずだ。長いオフシーズンになるのは間違いない。そしてジェッツファンのみんなにとっては、非常に長いオフシーズンになるだろう。でも、夜明け前が一番暗いんだ。俺たちは再び立ち上がり、エキサイティングなチームになるだろう」とロジャースはコメントした。

2024年シーズンに希望が膨らむ。

【AK】