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リーグ最多インターセプトを喫した昨季から歴史的な好転を遂げているカウボーイズQBプレスコット

2024年01月05日(金) 12:45

ダラス・カウボーイズのダック・プレスコット【AP Photo/Michael Ainsworth】

1年前の今頃は、ダラス・カウボーイズのクオーターバック(QB)ダック・プレスコットのインターセプトの多さに関する不安が渦巻いていた。

レギュラーシーズンをリーグ最多、そしてキャリア最多となる15回のインターセプトで締めくくったプレスコットは、突然ターンオーバーに苦しめられるようになったことについて、オフシーズンに話題にされていた。

そのような悪習を改善することを目標としていたプレスコットとカウボーイズは、ほとんどそれを実現させたと言えよう。30歳のプレスコットはインターセプト数をほぼ半減させ、タッチダウン数でNFL首位に立った状態で今季を終えようとしている。

『ESPN』のトッド・アーチャーによれば、プレスコットは現地2日(火)に「去年のあの時点で、これが自分だと分かっていた。当時も話していたようにね」と語ったという。

「きついこともあったし、ボールが思い通りにいかなかったり、あちこちでおかしなバウンドがあったり、自分に有利に働かないタイトスローもあった。それから時々、良くないインターセプトを喫した。今季もまだそういうことがあった」

「俺にとっては、ただ自分自身に忠実であり続けること、取り組み続けること、そして他の人たち――特に批評家たち――の意見が自分のプレーや、それに対する取り組み方に影響を与えないようにすることが大事だ」

16試合で8回のインターセプトを喫してきたプレスコットは、日曜日にワシントン・コマンダースに勝利してNFC(ナショナル・フットボール・カンファレンス)東地区優勝を確定させることを目指していると同時に、歴史に名を刻もうとしている。

プレスコットは今季のタッチダウンパス数(32回)で、サンフランシスコ・49ersのQBブロック・パーディー(31回)を上回ってNFLトップに立っている。これを追うのはグリーンベイ・パッカーズのジョーダン・ラブ(30回)と28回で並ぶ3人だ。プレスコットがタッチダウンパス数で首位に立った状態でシーズンを終えれば、殿堂入りしたロジャー・ストーバック(1973年シーズン)と並び、タッチダウンパス数でリーグをリードした史上2人目のカウボーイズQBとなる。また、『NFL Research(NFLリサーチ)』によれば、同じく殿堂入りを果たしたボブ・ウォーターフィールド(1945年から1946年)と並び、プレスコットはリーグ最多のインターセプトを喫した翌シーズンにタッチダウン数でリーグトップの成績を収めた選手になるとのこと。

プレスコットはサンクスギビングデーに45対10で勝利した今季最初のコマンダース戦でタッチダウン4回、インターセプト0回をマーク。そのため、プレスコットは確実に歴史に名を残すチャンスを得られるだろう。

しかし、最も重要なのは、プレスコットとカウボーイズが勝利すれば第2シードを保持してプレーオフに向かえるということだ。そして、その成功の少なくとも一部は、プレスコットのインターセプト率が1.4%と、8シーズンのキャリアで2番目に低いことに起因している。

インターセプト数を減らす決意を固め、それを見事に実行したものの、プレスコットは今季の成績を喜ぶことにあまり時間を費やしていない。

「数字だ。スタッツだ。その一部だ。だから俺はそういうことにとらわれない」と強調したプレスコットは「残念なことに、今年は多くの素晴らしいクオーターバックが負傷した。俺はただ、毎日ベストを尽くして、周りの選手も同じように取り組んでいるかを確認してきた。数字は数字だから、それにとらわれたりはしない」と続けた。

昨季はインターセプトの数に多くの批判が集まったが、残り1試合でプレスコットは成績面で歴史的な好転を遂げようとしている。

【RA】