チャージャーズはハーボーHCを迎えて「大成功するだろう」と49ersヨークCEO
2024年02月06日(火) 12:04ジム・ハーボーへの最新の支持表明は、過去に関わった人物からもたらされた。
10年前にハーボーとNFLの頂点に到達しかけたが、その関係が突然終わってしまったサンフランシスコ・49ersの最高経営責任者(CEO)であるジェド・ヨークは最近、新ヘッドコーチ(HC)を迎えたロサンゼルス・チャージャーズの未来に前向きな見方を示している。
ティム・カワカミがホストを務める『The Athletic(ジ・アスレチック)』のポッドキャスト番組『TK Show(TKショー)』に出演したヨークは「ジムは最高のコーチだよ。彼にとって(チャージャーズは)最高の場所だと思う。チャージャーズの今後が楽しみだ。彼らは大成功すると思う」とコメント。
ハーボーがリーグで最初にヘッドコーチを務めた49ersでの4年間も、同じような具合だった。
ハーボーが2011年にスタンフォード大学から49ersに移ったとき、49ersは勝ち越しのシーズンもプレーオフも8年間遠ざかっていた。ハーボーは、6勝10敗の成績でアイデンティティーに乏しいチームを、力強いディフェンスと有能なオフェンスが際立つ13勝3敗のチームへと即座に変貌させている。
現在の49ersがそうであるように、ハーボーは49ersを3年連続でNFC(ナショナル・フットボール・カンファレンス)チャンピオンシップに導き、2度の敗北と1度の勝利を収めた。
ハーボーが経験した唯一のスーパーボウル出場は、兄であるジョンが率いるボルティモア・レイブンズを前に敗れて終わったが、49ersを率いた最初の3シーズンでは36勝11敗1分という驚異的な成績を残している。
2014年シーズンは明らかなチーム内不和の中で8勝8敗に終わり、49ersとハーボーはたった4シーズンで決別したのだが、それでも多くのものを残したように見えた。
ハーボーは母校ミシガン大学のヘッドコーチに戻り、9シーズンののち、2023年シーズンには無敗で迎えたカレッジフットボール・プレーオフ・ナショナルチャンピオンシップを制している。
ハーボーは以前のようにNFLへの復帰を模索するだけではなく、今回は実際に再び西海岸に戻り、新たな再生プロジェクトを監督することを約束した。
チャージャーズのロースターにはある程度の選手たちがそろっており、クオーターバック(QB)ジャスティン・ハーバートとセーフティ(S)ダーウィン・ジェームズが攻守両サイドのスター選手として活躍しているが、ハーボーが離れていた9年間でポストシーズンに進出したのはわずか2度だけで、今季は5勝12敗でシーズンを終えている。
「才能がありながら、期待された結果を残せなかったチームだと思う」と述べるヨークは、こうつけ加えた。
「他人のチームのことをあまり言いたくはないが、才能のあるチームであることは確かだ。彼(ハーボー)はチャージャーズで本当に良い成果をあげるチャンスがあると思う」
チャージャーズでハーボーが成功するとヨークが信じるのは不思議ではない。
それは、60歳のヘッドコーチであるハーボーが、今までどこに行っても成功を収めてきたからだ。49ersを好転させる前に、ハーボーはスタンフォード大学を創立以来初の12勝シーズンに導いている。49ersを離れた後、ハーボーはミシガン大学に1948年以来の紛れもない全米優勝をもたらした。
あのような終わり方をしたことを踏まえれば、ヨークが声高に支持していること自体が、より大きな驚きだろう。しかし、時が経てば、適切な見方が以前の敵意を凌駕(りょうが)するものだ。
ヨークは次のように語っている。
「どんなことでも、人は成熟し、時が過ぎて、良くなかったことよりも良かったことの方をたくさん思い出すようになるものだと思う。私は彼のことをうれしく思っているよ。繰り返しになるが、彼は素晴らしいコーチだ。彼はきっと素晴らしい結果をもたらすだろう」
今のところ、特に自身のチームである49ersがスーパーボウルでプレーする1週間前に話している今、ヨークは遠くからハーボーが成し遂げることを評価することに満足している。
49ersとチャージャーズが2024年シーズンに対戦する予定はない――もちろん、両チームが第59回スーパーボウルに進出しない限りは。
【KO】