シーズン中のトレードで49ersに移籍したDEヤング、チャンピオンになれる機会に感謝
2024年02月08日(木) 11:53ディフェンシブエンド(DE)チェイス・ヤングは窮地に陥っていたワシントン・コマンダースとともに2023年をスタートさせた。
当時、コマンダースではオーナーの交代が現実味を帯び、ヘッドコーチ(HC)ロン・リベラが自らの職を賭けてヘッドコーチ(HC)を務めていた。だが、コマンダースは期限間際にヤングをドラフト権と引き換えにサンフランシスコ・49ersにトレードし、不名誉な形でコマンダースでのキャリアに終止符を打たれたヤングがチームの行く末を見届けることはなかった。
結果的にこのトレードは、現地11日(日)にヤングが第58回スーパーボウルで手にする可能性のあるロンバルディ・トロフィーの輝きを際立たせるものとなった。
ヤングが西へ向かい、オハイオ州立大学の元チームメイトであるDEニック・ボサと49ersで再会するというニュースが流れるや否や、サンフランシスコの期待は高まった。49ersは即戦力になる人材を確保し、書類一式でディフェンスの最大の懸念のひとつを解決したことで、実際にその栄誉を手にする数カ月も前から多くの人々が49ersをNFC(ナショナル・フットボール・カンファレンス)最強のチームと称賛した。
火曜日に、49ersにスーパーボウル出場の可能性はあると思っていたかという質問に対して、ヤングは最初からこうなることを予想していた、と笑顔で答えている。
「ああ、もちろんだ」とヤングは満面の笑みで述べている。
ヤングには49ersに来る前からやるべきことは山ほどあった。コマンダースは2023年シーズンの開幕前に、ディフェンス部門年間最優秀新人賞を受賞しているヤングの5年目オプションを行使せず、ヤングは自分の実力を証明しなければならないシーズンを迎えていた。
そんな状況の中、ヤングは自信に満ちたNFCトップのチームに移籍することになった。
ヤングは一朝一夕には49ersに馴染めなかったものの、足がかりをつかむのに時間はかからなかった。ヤングはスケジュールと新しい場所に慣れるまで「1週間ほどかかった」と火曜日に話している。だが、画面越しに見ている者には分からなかっただろう。ヤングは49ersの圧勝に終わった最初の2試合で1.5回のサックを記録し、ヤングを獲得するというチームの判断が即座に正当化される形となった。
それ以来4試合にわたってサックを記録していないヤングだが、第58回スーパーボウルではインパクトを残せると確信する理由はたくさんある。ヤングはすでにプロセスの最も厳しい部分を乗り越え、まだ付き合いの浅いチームメイトともうまくやれていると感じているからだ。
49ersの仲間たちとの信頼関係を築くことについてヤングはこう語っている。
「練習中も同じで、フィーリングをつかむことから始まる。トレードのこととか、いろいろあって、俺にとっては興味深いことだったけど、最高の組織のひとつ、あるいはリーグで一番と言っても過言ではないチームに来れてすごく幸運だったのは間違いない」
ヤングは賢明にもコマンダースについて多くを語ることを避け、自分がトレードされたことを知ったときの感情について掘り下げることもしなかった。記者たちは詮索したが、ヤングは譲らず、曖昧な言葉を選んでいる。
それはもう過去のこと。たとえあと1週間しか続かなかったとしても、今のヤングはより良い場所にいる。そして、もしスーパーボウルに勝てば、その甲斐があったというものだ。
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