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MVP候補として注目されることに感謝しながらもスーパーボウル制覇を一番の目標とする49ersのRBマカフリー

2024年02月09日(金) 11:27


サンフランシスコ・49ersのクリスチャン・マカフリー【AP Photo/John Locher】

クリスチャン・マカフリーは初めてのスーパーボウルに出場するおよそ67時間前に、ソワソワする瞬間を迎えることになる。

タッチ数、スクリメージヤード、スクリメージタッチダウン数でNFLをリードし、キャリアハイとなる1,459ランヤードを記録した2023年シーズンの活躍が評価され、マカフリーはAP通信NFL最優秀選手賞(MVP)の候補に挙がっている。マカフリーは現地8日(木)夜に行われるNFL Honors(NFLオナーズ)で自分がそれにふさわしいと投票者が判断したかどうかを知る予定だ。

現時点ではマカフリーがボルティモア・レイブンズのクオーターバック(QB)ラマー・ジャクソン(あるいはそれ以外の選手)を抑えてMVPに輝くかは分からない。しかし、マカフリーは自分が手に入れたいものの中で最も重要なものが何かを理解している。それはロンバルディ・トロフィーだ。

マカフリーは水曜日に「この1週間で学んだことのひとつは、個人的な賞や個人的に受ける称賛も素晴らしいけど、スーパーボウル以上に重要なものはないということだ。それは間違いない」と話している。

「オールプロとかプロボウルとか、そういうのが発表されたときに気づいたんだと思う」

「そういうものに対しても、ものすごく感謝しているし、軽く捉えているわけでも、当たり前のことだと思っているわけでもない。でも、スーパーボウルでプレーする機会を得ることは、この世で一番大事なことだし、このゲーム全体がそういうものだと思う。だから、それこそが本当に特別なことだと思っている」

マカフリーがMVP候補になる証拠は確かに存在する。数字が示しているように、キャリア2度目となるNFLスクリメージ記録3冠を達成し、それを複数回成し遂げた史上2人目の選手(1人目は殿堂入りしたジム・ブラウン)になったマカフリーは、2023年シーズンに間違いなくサンフランシスコで最も価値あるオフェンス選手だった。マカフリーの重要性をさらに証明する必要があるとすれば、49ersがクリーブランド・ブラウンズに敗れたシーズン第6週の試合を見ればいい。この試合で斜筋を痛めて途中退場したマカフリーは、自分がいない状態で49ers攻撃陣が機能不全になるところを目の当たりにすることを余儀なくされた。

マカフリーはNFLで最も得点力が安定している選手の1人でもあり、17試合連続でタッチダウンを決めるという偉業も成し遂げている。

とはいえ、マカフリーはMVP賞がクオーターバックに偏っていることを知っている。そして、いかなるランニングバックも大抵、リーグ屈指のパサーを抑えるには運が必要になるものだ。

「ランニングバックとしてMVPになるには、ランで2,000ヤードを獲得するか、(ランとレシーブで)1,000ヤードと1,000ヤードを記録して、ものすごくたくさんタッチダウンを決めなきゃいけないんじゃないかな」と語ったマカフリーは「それと、MVPになるには、クオーターバックが調子を落とした年じゃなきゃいけないと思う」と続けている。

2023年はクオーターバックの活躍が目立たない年になりそうだった。シーズン最後の1カ月でジャクソンが驚異的なパフォーマンスを披露して一歩先んじるまで、抜きん出ている候補者はいなかった。

MVPにはマカフリーではなく、ジャクソンが選ばれる可能性が高い。しかし、だからと言ってマカフリーが正真正銘のスーパースターであるという事実が消えるわけではなく、マカフリーは日曜日に行われる第58回スーパーボウルで決定的な瞬間を演出するチャンスをつかむかもしれない。

それが実現し、49ersをタイトルに押し上げることができれば、それはマカフリーにとってMVP受賞よりも喜ばしいことだろう。

【RA】