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ベアーズがドラフト全体1位指名権をトレードするには“この組織に大きく役立つ”オファーが必要とポールズGM

2024年02月28日(水) 13:13


シカゴ・ベアーズのライアン・ポールズGM【AP Photo/Kamil Krzaczynski, File】

多くの人にとって残念なことに、シカゴ・ベアーズのジェネラルマネジャー(GM)ライアン・ポールズはクオーターバック(QB)ジャスティン・フィールズと2024年NFLドラフト全体1位指名権に関する“マスタープラン”を明らかにしていない。

しかし、ベアーズが2年連続でドラフト全体1位指名権を他チームに譲る場合、その見返りは昨年にカロライナ・パンサーズがベアーズに差し出した内容に匹敵するものでなければならないとポールズGMは説明している。

現地27日(火)、ポールズGMはNFLスカウティングコンバインの場で報道陣に「今は何とも言えない」と述べた。

「だが、それはこの組織が動き回るのに大きく役立つものになるだろう。去年はその成果を見たからね。私はこのフットボールチームを向上させるために、そういった類の見返りを求めている」

『NFL Network(NFLネットワーク)』のイアン・ラポポートはスーパーボウルの前日に、ベアーズが再びドラフト全体1位指名権をトレードする場合は歴史的な見返りを求めるだろうと報じていた。それについて、ポールズGMはある程度の指針を示した格好だ。ベアーズは昨年、2023年ドラフト全体1位指名権を引き渡す代わりに、2023年ドラフト全体9位指名権、2巡目指名権、2024年ドラフト1巡目指名権(これが全体1位指名権となった)、2025年ドラフト2巡目指名権、そしてワイドレシーバー(WR)D.J.ムーアを手に入れている。

かつてドラフト1巡目指名を受けたフィールズがトレードされるといううわさは、シーズンが終わる前からもちきりとなっていた。最近になって、フィールズはベアーズに残留したいと強調したものの、何よりも結論が出ることを望んでいる。

ポールズGMは「ジャスティンのために正しいことをしたい」と話していたが、フィールズをトレードするのか、あるいは残留させて全体1位指名権をトレードするのかという決断を下す時期について、ほとんど明らかにしていない。

ポールズGMは記者会見の冒頭で「最初の指名権やクオーターバックの状況については、報道されていることとは裏腹に、今日、私が皆さんにお見せするマスタープランはない」とコメント。

「これは私たちにとって、情報収集を続ける機会だ。ドラフトでさまざまな選手について学ぶ。どんなチャンスが出てくる可能性があるかに耳を傾ける。そして、最終的にはシカゴ・ベアーズにとって最善の決断を下すつもりだ。それは、こうなるかもしれない、ああなるかもしれない、という恐れに基づくものではない。情報をまとめ、最善の決断を下すつもりだ」

今年で4シーズン目を迎えるフィールズは、ベアーズが5年目オプションを行使しない場合、現在の新人契約で契約最終年を迎えることになる。フィールズは2021年以降、先発として10勝28敗――『NFL Research(NFLリサーチ)』によると、その間における戦績としてリーグ内ワースト――にとどまっており、複数のケガとも戦ってきた。とはいえ、フィールズは俊足と豪腕を武器に、数々の見どころを生み出し、将来性を感じさせてもいる。

フィールズをトレードした場合、ベアーズはこれまでも悩みの種となってきた先発QBの問題を抱え続けることになるだろう。これまでにプロボウルに選出されたクオーターバックを5人しか輩出していないベアーズは、2016年以降に12名の異なるクオーターバックを先発させてきた。その数はNFLで4位タイとなっている。

ベアーズには、有望なクオーターバック候補生が豊富にいる今回のドラフトで、NFLネットワークのドラフトアナリストであるダニエル・ジェレマイアが選ぶドラフト有望株の中で1位とされている南カリフォルニア大学(USC)のケイレブ・ウィリアムズをはじめとし、ドレイク・メイやジェイデン・ダニエルズといった選手を手に入れるチャンスがある。

ポールズGMはとりわけウィリアムズと、ウィリアムズがベアーズでプレーすることに対して懸念を抱いているといううわさについて質問された。それに対して、懸念はない上に、それに関することは何も耳にしていないと答えたポールズGMは、次のように語っている。

「いや、それについての心配はまったくない。もしそうなら、その理由を知りたい。すでに言ったように、若手クオーターバックとして、私はその周りにいたことがあるが、基礎構造は重要だと思う。誰が来ても、あるいはジャスティンがここに残ったとしても、本当に良い基礎構造を整えてきたと思っている」

ポールズGMには他にも答えるべき問題がある。それは、プロボウルに選出された経歴を持つコーナーバック(CB)ジェイロン・ジョンソンの将来についてだ。ジョンソンもフィールズと同様に、ウィンディシティに残りたいと公言しているが、それと同時にビジネスの面も重視している。現時点で、ポールズGMはジョンソンとの長期契約延長に向けて順調に事が進んでいると信じているようだ。

「ジェイロン・ジョンソンを確保するプロセスにおいて、現時点で会話は順調に進んでいる。彼に敬意を表しながら、しっかりと交渉を重ねる中で、私たちは本当にいい仕事をしてきたと思っている」とポールズGMは話している。

また、ポールズGMはジョンソンにフランチャイズタグを使用するのは避けたいと考えているともつけ加えた。

ジョンソンの将来が前向きになった一方で、フィールズの将来は依然として不透明だ。しかし、フィールズと連絡を取り合っていると明かしたポールズGMは、こうコメントしている。

「常日ごろ感じていて、シーズン終了後のミーティングに臨んだ際に彼にも伝えたことがある。それは、こういうときには透明性とコミュニケーションがカギになるということ。私たちはそうしていくと彼に伝えた。だから、私は彼のチームと連絡を取り合い、私たちが何を考えているのか、どうなる可能性があるのかを伝えてきた。今後もコミュニケーションを取りながら進めていくつもりだ。繰り返しになるが、彼にとってそれがどれほど不快なことかは理解している。だが、彼にも伝えた通り、そして彼も理解していると思うが、それもこのビジネスの一部なのだ。特殊な状況だ。私は彼らとのコミュニケーションを続けていく」

今の状況は特殊だが、ベアーズはそれに2年連続で直面している状態だ。

そのため、コンバインが本格化しようというときに、ポールズGMはドラフト全体1位指名権に対して昨年と同じような価格を希望し、いまだ答えの出ない問題を抱えている。

「特殊だ」と繰り返したポールズGMは「しかし、あらゆる選択肢を検討し、チームにとって何がベストかを判断しなければならないという点で、私たちのアプローチはまったく同じだと言える」と続けた。

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