QBウィルソンの将来は「今後2週間以内に決定する」とブロンコスHCペイトン
2024年02月28日(水) 14:37クオーターバック(QB)ラッセル・ウィルソンのデンバー・ブロンコスでの将来は、今後2週間以内に決まるだろう。
ブロンコスのヘッドコーチ(HC)ショーン・ペイトンは現地27日(火)、2024年NFLスカウティングコンバインの場で、ウィルソンに関する決断は“今後2週間以内”に下されると見込んでいると明かした。
このタイミングは驚くことではなく、昨シーズン最後の2週間をベンチで過ごしたウィルソンには、2025年シーズンに3,700万ドル(約55億6,461万円)のケガ保証があり、新しいリーグイヤーの5日目から全額保証となる。ウィルソンをシーズン終盤でベンチ降格させた理由の1つは、致命的なケガを避けるためだった。ウィルソンのキャップ額と、QBをカットすることで発生する膨大なデッドマネーを考えれば、2024年のリーグイヤーが開始する3月13日(水)までに決定を下すのは当然のタイミングといえる。
ペイトンHCはブロンコスが実際にウィルソンを放出するとは明言しなかったが、その兆しは何カ月も前からあった。ウィルソンは最近、ポッドキャスト『I AM ATHLETE(アイ・アム・アスリート)』に出演した際に、あと2回のスーパーボウル制覇を目指しており、それがデンバーで実現することを望んでいると語っている。
火曜日に尋ねられた際、ペイトンHCはそのポッドキャストを聞いていないと返答。
ペイトンHCがブロンコスで2年目のシーズンを迎えるにあたり、重要なのは長期的な解決策となるクオーターバックを見つけることだ。
「その(解決策を見つけた)方がいい」というペイトンHCは、次のように続けている。「このリーグで解決策となるクオーターバックを見つけることが問題だったのだが、明らかに私たちのディビジョン内では競争が激しい。急務だと思う。先日見たユーモラスなミームでは、8人くらいのクオーターバックの名前が線で消されているシャツを着たブロンコスファンがいて、この人はクオーターバックのクールエイドを飲んでいる(“クールエイドを飲む”で“盲信する”の意もある)。私たちの仕事は、次の名前に線が引かれないようにすることだ」
ブロンコスのジェネラルマネジャー(GM)ジョージ・ペイトンは、ウィルソンのトレードの可能性について「どのチームからも何も聞いていない」とコメントした。これはウィルソンの契約状況を考えれば大きな驚きではない。
クオーターバックのポジションにおける安定を目指すブロンコスにとって、ウィルソン放出に伴うサラリーキャップのひっ迫を考えると、ドラフト指名が最も確実な道となるはずだ。その評価プロセスは今週のコンバインで本格化する。
ペイトンGMは「全景を見たい。ドラフト会議を終えなくてはならない。フリーエージェントとの面談を行い、今いる選手たちを評価しなければならない。私たちはこのプロセスを乗り切りたいだけだ。ショーン(ペイトンHC)はすべてのクオーターバックを見る必要がある。コーチ陣は、十分な情報を得た上で決断を下すまで、すべてのクオーターバックを見る必要がある」とコメント。
ペイトンGMはドラフト上位のクオーターバックを獲得するのは難しいと指摘し、1位指名まで指名順を上げることを否定している。
「(トレードアップするには)本当に誰かを気に入らなければならない。ドラフト1位まで上げるには、それだけの資金があるとは思えない。どんなことにでも前向きだが、現実的に1位指名権を入手するのは難しいだろう」とペイトンGMは述べた。
ドラフト全体12位でデンバー入りするとのうわさが絶えないのが、ミシガン大学のクオーターバック、J.J.マッカーシーだ。ペイトンGMは火曜日に全米チャンピオンのクオーターバックと会う予定だと話している。
ペイトンGMは記者団に対して「他の7、8人のクオーターバックと同じように、彼(マッカーシー)はいい選手だ」と語り、こうつけ加えている。
「私たちはまだ一連のプロセスに取り組んでいるところだ。明らかに彼は勝者であり、多くの勝利を収めているし、才能もある。だから、今夜にも彼と一緒に時間を過ごすのが楽しみだ」
ペイトン・マニングの引退以来、ブロンコスはクオーターバックのポジションにおいて答えを探し求めてきたが、結果は出ていない。その模索は今オフシーズンも続く。ウィルソンの件が一段落した後、今後のプランが見えてくるだろう。
【KO】