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バッカニアーズとWRエバンスが2年約78億円で合意

2024年03月05日(火) 15:37


タンパベイ・バッカニアーズのマイク・エバンス【AP Photo/Peter Joneleit】

結局、タンパベイ・バッカニアーズのスターワイドレシーバー(WR)マイク・エバンスがフリーエージェント(FA)市場を試すことはなかった。

バッカニアーズがエバンスをチームにとどめるために2年5,200万ドル(約78億2,610万円)の契約に合意したと、『NFL Network(NFLネットワーク)』のマイク・ガラフォロが現地3日(月)、情報筋の話をもとに『Good Morning Football(グッドモーニング・フットボール)』で報じた。

エバンスをオープンマーケットに出さず、最高額を提示するチームに引き抜かれることがないようにしたのは、バッカニアーズのジェネラルマネジャー(GM)であるジェイソン・リヒトにとって大きな成果であり、2024年もNFC(ナショナル・フットボール・カンファレンス)南地区チャンピオンチームの多くのメンバーを維持しようとするリヒトGMの目標において、重要なステップだ。

年齢を重ねてもエバンスのパフォーマンスに衰えは見られず、依然としてオープンになる方法を見つけ、あらゆるレベルで勝つことができる。平均年俸2,600万ドル(約39億1,357万円)の契約を結んだエバンスは、レシーバー全体の中で4番目に高額な選手となった。また、この契約はバッカニアーズがエバンスをNFL全体でもトップクラスのパスキャッチャーの1人であり続けると信じていることを強調している。これは、エバンスが2018年に結んで、実際に受け取った5年総額8,250万ドル(約124億1,773万円)の延長契約から、年間で約1,000万ドル(約15億518万円)の大幅な増額を意味する。

この契約により、エバンスはキャリアを通してバッカニアーズでプレーする可能性が出てきた。

バッカニアーズ史上最も活躍しているレシーバーであるエバンスは、タンパベイでの10年間で1,000レシービングヤード以上のシーズンを10回マークしており、これはワイドレシーバーのキャリア開始以来の最多連続記録となっている。エバンスの通算レシーブヤード記録である11,680ヤードは、バッカニアーズ歴代2位(クリス・ゴドウィン、6,690ヤード)を4,990ヤード上回り、レシービングタッチダウン94回は同じく歴代2位(ゴドウィン、34回)を60回上回っている。

昨シーズンに30才を迎えたエバンスはまったく衰えを見せず、1,255ヤードをマークし、NFLで1位タイとなるタッチダウン13回を記録。もし、その当時、攻撃コーディネーター(OC)であったデイブ・カナルスがエバンスにボールを積極的に与えていたら、この数字はもっと伸びていたかもしれない。プレーオフのディビジョナルラウンドでデトロイト・ライオンズに敗れた試合では、エバンスはレシーブ8回で147ヤード、タッチダウン1回という驚異的な数字を残した。

バッカニアーズは今オフシーズン中にエバンスの復帰を望んでいると繰り返し語っていたが、ベテランであるエバンスには、キャリアのこの段階でバッカニアーズを離れる可能性があるとの見方もあった。バッカニアーズにはセーフティ(S)アントワーヌ・ウィンフィールドJr.(フランチャイズタグ指定の可能性あり)やクオーターバック(QB)ベイカー・メイフィールドなど、注目のフリーエージェントが何人もいる。

オフシーズンの交渉窓口が開く前にエバンスを確保したことで、リヒトGMは昨年の主力選手を維持するための余裕を持つことができた。トップクラスのワイドアウトであるエバンスが流出しないことを確実にしたことで、メイフィールドが2024年シーズンにバッカニアーズに戻ってくる理由も増えただろう。メイフィールドはシーズン終了後、エバンスとともに復帰を切望していた。そのピースの1つはそろった。あとはクオーターバックだ。

【KO】