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リーグは低い位置でのヒットについて検討すべきだとバイキングスTEホッケンソン

2024年04月16日(火) 13:18

ミネソタ・バイキングスのT.J.ホッケンソン【NFL】

ミネソタ・バイキングスのタイトエンド(TE)T.J.ホッケンソンはこの4カ月間、2023年シーズン終盤に見舞われた膝のケガについて考えてきた。ホッケンソンはその中で、攻撃を受けやすいオフェンス選手が必要な形でプロテクトされていないということに気づいたようだ。

ホッケンソンはシーズン第16週に行われたデトロイト・ライオンズ戦で右膝のACL(前十字靭帯/ぜんじゅうじじんたい)とMCL(内側側副靭帯/ないそくそくふくじんたい)を断裂。ライオンズ在籍時にチームメイトだったセーフティ(S)カービー・ジョセフのヒットで負傷したのはつらかったはずだ。負傷した時期があまりにも遅かったため、現在、ホッケンソンが2024年シーズン開幕時に出場できない可能性が出てきている。

『ESPN』によると、ホッケンソンは自主参加のオフシーズンワークアウトの初日にあたる現地15日(月)に「明らかに、あまりうれしくはなかった」と明かしたという。

ホッケンソンは、現在のNFLのルールにはダブルスタンダードが見られると考えている。つまり、攻撃選手はローカットブロックでフラッグを投げられることが多いが、守備選手はボールキャリアーの膝から下にヒットすることができる。ホッケンソンに対するジョセフのヒットにも、その数週間後に行われたプレーオフゲームでジョセフがロサンゼルス・ラムズのTEタイラー・ヒグビーに決めたヒットにも、ペナルティは科されていない。

ホッケンソンは「きつい」とコメント。

「本当にきつい。俺たちはフィールド中央を駆け抜ける大男だ。これはビジネスで、あんな風にケガをさせようと思ってフィールドに出てくる人がいるとは思っていない。だから、そういう意味で、選手にケガをさせようという意図がないことを願いながら、事情を理解しようとしている。でも、数週間後に(ヒグビーに)同じようなことが起こったんだから、リーグはそれを見て、何ができるか検討する必要があると思う」

元チームメイトのジョセフが意図的に自分を傷つけようとしたとは示唆していないが、理想的には、選手が選手を助けられるような変化が必要だと感じているホッケンソンはこう語った。

「カービーのことはよく知っている。彼とは一緒にプレーしていた。必ずしもそうだ(意図的にケガをさせようとした)とは思わない。映像を見返せば、何が起こったか分かる。彼のことは知っているし、そうだったとは思わない」

「俺はただそうではなかったと確かめたいだけで、だからこそこうやって自ら話している。選手が選手を守る。それはリーグのどの局面でも同じだ。ディフェンスの選手が頭や膝を狙われるのは嫌だろうし、オフェンスの選手もそれは同じだ」

脳しんとうに見舞われる危険性があったとしても、ジョセフには低い位置でのヒットではなく、高い位置でのヒットをしてほしかったとも明かしたホッケンソンは、次のように話している。

「それだったら2週間か3週間で済んでいたはず。これは9カ月かかる。トレーニングすらできない」

「シーズンに向けて準備をしながら普通のオフシーズンを過ごしているはずだった。脳しんとうの中にもっと悪いものがあるのは知っているし、何がより悪くてより良いっていう話に乗りたくはない。でも、俺は脳しんとうを経験したことがあって、それは1週間で治った。そういう単純なタイムテーブルから考えている」

ホッケンソンがフィールドに戻る明確な時期は決まっていない。回復に9カ月を要するとすれば、復帰は9月下旬か10月上旬になるだろう。

26歳のホッケンソンは2試合を欠場したにもかかわらず、昨季にレシーブ数(95回)とレシーブヤード(960ヤード)でキャリアハイを更新し、5回のタッチダウンも決めている。

【RA】