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今季終了後に他チームでプレーすることを「恐れていない」とカウボーイズQBプレスコット

2024年04月21日(日) 09:56


ダラス・カウボーイズのダック・プレスコット【AP Photo/Doug Murray】

今シーズン終了後もダラス・カウボーイズでキャリアを続けることに関して、楽観的な見通しを持ってオフシーズンを迎えたクオーターバック(QB)ダック・プレスコットは、6週間前の時点ではそのように話していた。しかし現在は、2024年シーズン終了後に他の場所で才能を発揮することに、以前よりもかなり前向きになっているようだ。

『The Athletic(ジ・アスレチック)』のジョン・マチョタによると、現地19日(金)に『Children’s Cancer Fund Gala(小児がん基金ガラ)』に参加した際、プレスコットは「ここにいることが怖いとか、怖くないとか言うつもりはない。率直に言えば、どっちの状況も恐れていない」と話したという。「このゲームと、プレーすることが大好きだし、1人の選手として自分を、それから周りのチームメイトを向上させることも大好きだ。今はダラス・カウボーイズでそうしている。そこが、自分がいたい場所であり、居場所でもあり、集中しているところだ。シーズンが終わったら、自分たちがどういう状態なのか、将来もそうなっているのかを確かめることになる。もしそうじゃなかったら、そこから前に進むことになる」

2021年にサインした4年1億6,000万ドル(約247億4,000万円)の契約の最終年を迎えているプレスコットは、3月上旬の時点で、カウボーイズとの契約延長が実現することに「間違いなく自信がある」と語っていた。

しかしながら、そうした自信はこの1カ月で疑問視されるようになっている。オーナーのジェリー・ジョーンズは今シーズンがプレスコットにとってダラスで過ごす最後のシーズンになる可能性について質問された際に「それを恐れてはいない」と返答。その後、チームとプレスコットは2024年シーズン開幕までに契約調整を行わないことで相互理解を示していると報じられた。

プレスコットは金曜日に、ジョーンズと現時点で契約交渉を行なっていないことを認めた一方で、現状については話し合い、それについては「足並みをそろえている」と明言。しかし、待ち受けているシーズンに向けての準備に専念しながらも、将来的にチームと話し合う可能性を否定しなかったプレスコットは、次のようにコメントした。

「正直、俺は今この瞬間に集中している。話し合いが始まって、実際に交渉することになったらもちろん、そのための話し合いはできるけど、今の時点では、より良くなること、今の自分より良くなることについて心配している。だから、現時点では自分の代理人とジェリーに任せている」

昨季、カウボーイズでの8年にわたるキャリアで最高のシーズンを過ごしたプレスコットは、チームを3年連続となるプレーオフ進出に導き、個人としてもパス成功数(410回)、パス成功率(69.5%)、パサーレーティング(105.9)でキャリアハイをマーク。また、タッチダウンパス数(36回)ではリーグトップに輝いた。結果として、プレスコットはAP通信NFL年間最優秀選手(MVP)の投票でボルティモア・レイブンズのQBラマー・ジャクソンに次ぐ2位となった。

近年で成功を収めているにもかかわらず、交渉が始まったとしても、必ずしも他の選手よりも高い報酬を要求するつもりはないと明かしたプレスコットはこう話している。

「ああ、必ずしも最高年俸を得る選手になろうとしているわけじゃない。つまり、俺は交渉が始まるまで待つつもりだし、もちろん、このチームを最高の状態にしたいと思っている」

キャップスペースが限られている中で、ラインバッカー(LB)マイカ・パーソンズやワイドレシーバー(WR)シーディー・ラムの契約延長を実現させる必要もあるカウボーイズにとって、より手頃な契約の方が魅力的なのは間違いない。2024年におけるプレスコットのキャップヒットは5,544万5,000ドル(約85億7,318万円)であり、来春にフリーエージェント(FA)になっても、プレスコットは2025年のサラリーキャップに対して4,046万ドル(約62億5,613万円)を計上することになっている。

昨年9月に年平均5,500万ドル(約85億0,438万円)の契約にサインしたシンシナティ・ベンガルズのQBジョー・バロウが現在、最も高額な平均年俸を得ている選手だ。『Spotrac』によると、プレスコットの平均年俸は4,000万ドル(約61億8,500万円)であり、そのランキングで10位に位置しているとのこと。プレスコットが次の契約で昇給を狙う場合、最高額とは大きな乖離(かいり)がある状態だ。

とはいえ、現時点で契約交渉が行われる予定はない上に、双方が現状を容認する姿勢を示していることから、2024年がプレスコットにとってカウボーイズで過ごす最後のシーズンになる可能性は、オフシーズンが進むにつれてますます高まっていきそうだ。

【RA】