新シーズンに向けてキックオフ新ルールをまだ把握しきれていないことを認めるブラウンズ
2024年04月23日(火) 16:08年次リーグミーティングで明らかになった大きなニュースの1つが、キックオフの大幅な変更だった。しかし、2024年にNFLの各チームがどのように対応するかは未知数だ。
たとえば、クリーブランド・ブラウンズの例を見てみよう。ブラウンズは、未知の領域に挑む一環として、スペシャルチームコーディネーターであるレイモンド・“ババ”・ベントロンを選手の代わりに配置し、新しいセットアップの感触をつかむという試みを行っている。
『Akron Beacon Journal(アクロン・ビーコン・ジャーナル)』によると、ブラウンズのヘッドコーチ(HC)ケビン・ステファンスキーは最近、次のように述べたという。
「ババが屋内(練習場)にいて、文字通りヘルメットを着用し、キックオフリターンの練習をしているのは本当だ。われわれはできる限り準備を整えたいと考えている。でも、新しいキックオフルールがどのように展開されるかを正確に把握しているチームは1つもないと思う」
ステファンスキーHCは、現在はリーグ中の全員が新しいキックオフルールを理解しようとしている段階だと認めた。この新ルールは、基本的にXFL(現在はUSFLと合併してUFLに)から借用され、NFLのスペシャルチームコーディネーターたちの提案により改良されたものだ。このルールには、キックオフカバレッジユニットをダウンフィールドに配置すること、また、キックオフされたボールが地面に触れるか、リターナー2人のうちどちらか一方に触れるまで、キックオフカバレッジユニット全員が静止することを義務づけるなど、大幅な変更が含まれている。
この変更には2つの目的がある。1つは、キックカバーユニットとキックリターンユニットの距離を短くして——フットボールで最も危険であると長い間理解されてきたプレーのリスクを軽減し——選手の安全性を向上させること。もう1つは、過去10年間の調整によって抑えられていたこのプレーに再び関心を持たせることだ。
ステファンスキーHCは、これらの変更に潜在的な可能性を見出している。ただし、ステファンスキーHCもリーグの他のチームも、その可能性をどのように活かすかについては、まだ確信を持てていない。
ステファンスキーHCはこう語っている。
「このリーグにおいて、ゲームに刺激的なプレーを追加する絶好の機会と捉えており、オフェンスの選手にはボールに触れるさらなる機会が与えられると見ている。また、ディフェンスの選手やスペシャルチームのオフェンス選手にとっては、タックルのチャンスが増える。われわれはこの新しい試みについてワクワクしているが、まだ取り組み始めた段階だ。リーグの誰もがこの変更がどのように展開するかを正確には言えないと思うが、それはわれわれにとって大きなチャンスだから、多くの時間を費やして研究している」
こうした取り組みの一環として、ブラウンズは他のほとんどのチームが4月に目を向けるであろうこと、つまり映像分析を行っている。しかし、実践に移す前に得られる情報は限られており、それはオフシーズンのプログラムや組織化されたチームアクティビティから始まるものだ。
ブラウンズのジェネラルマネジャー(GM)アンドリュー・ベリーは先週、次のようにコメントした。
「実際にやってみるまで、本当のところは誰にも分からない。われわれはXFLの映像をたくさん見てきた。それが同じデザインではないにせよ、——ケビンが今週初めに言及したように——かなりの時間を投じてきた。そして、新ルールを迎えるにあたって、プレシーズンやレギュラーシーズンに入ると、われわれはさらに多くのことを学ぶことになるだろうと確信している」
フットボールファンの皆さん、どうぞ心の準備を。今年のプレシーズンは、これまでにない新たな問題を解決するために、活用されるかもしれない。最初は荒削りかもしれないが、すべてが計画通りに進めば、キックオフは再び誰にとっても楽しいプレーになるはずだ。
【KO】