ドルフィンズとWRベッカムが最大13億円の1年契約に合意
2024年05月04日(土) 12:00ワイドレシーバー(WR)オデル・ベッカムがサウスビーチで大暴れしようとしている。
『NFL Network(NFLネットワーク)』のイアン・ラポポートとトム・ペリセロが現地3日(金)に情報筋の話として報じたところによると、ベッカムがマイアミ・ドルフィンズと最大825万ドル(約12億6,262万円)の1年契約に合意したという。
プロボウルに3回選出された経験を持つ31歳のベッカムにとって、ドルフィンズは5つ目の所属チームとなる。ベッカムは過去3年、クリーブランド・ブラウンズ、ロサンゼルス・ラムズ、ボルティモア・レイブンズの3チームに所属してきたが、出場は28試合にとどまっている。
そして今、ベッカムはかつての調子を取り戻すべく、スピードスターWRタイリーク・ヒルとジェイレン・ワドルに次ぐドルフィンズの3番手ワイドレシーバーとして活躍することを願っている。ベッカムとドルフィンズの関係は以前からうわさされていた。しかし、ドルフィンズが2024年NFLドラフトで、バージニア大学のWRマリク・ワシントンと南カリフォルニア大学(USC)のWRタジ・ワシントンをそれぞれ6巡目と7巡目で指名したため、ベッカム獲得に向かったのは少々サプライズだったとも言える。
ドルフィンズオフェンスを率いるヘッドコーチ(HC)マイク・マクダニエルにとって、選択肢は多いに超したことはないようだ。
ニューヨーク・ジャイアンツで過ごしたキャリア最初の3シーズンすべてでプロボウル選出を果たしたベッカムは、ビッグブルーでの5年間の後、2019年シーズンを前にブラウンズへトレードされた。ベッカムは2019年にブラウンズで自身最後の1,000ヤードシーズンを達成したものの、2021年に放出要求が承認され、その後にラムズと契約。
ラムズでは、特にスーパーボウルで披露したタッチダウンレシーブや試合前半の印象的なパフォーマンスで再び輝きを放ったベッカム。しかし、その活躍を見せたスーパーボウルでベッカムはACL(前十字靭帯/ぜんじゅうじじんたい)を断裂。この負傷により、フリーエージェント(FA)となったベッカムは複数のチームを訪問したものの、2022年シーズンの全休を余儀なくされた。
ベッカムは昨年、1年1,800万ドル(約27億5,481万円)という破格の契約を勝ち取り、レイブンズで復帰を果たした。2023年シーズンは足首の故障で何試合か欠場したベッカムだったが、レシーブ35回(チーム4位)、565ヤード(チーム2位)、タッチダウン3回という成績を残してレイブンズでの1年間を終えている。ベッカムはかつてよく見せたような見ごたえあるキャッチを何度も決めた一方で、簡単なボールを落球する場面も何度かあった。ベッカムはまだその足取りにも勢いが残っていることを示している。ただし、ベッカムの活躍に一貫性はなく、レギュラーシーズンではレシーブ2回以下の試合が8試合もあった。レイブンズのポストシーズン2試合ではレシーブ4回、34ヤードを記録するにとどまっている。
ドルフィンズではクオーターバック(QB)トゥア・タゴヴァイロア率いるプレーメーカーに事欠かないオフェンスに加わることで、さまざまな場面でビッグプレーを決められるベテランとして存在感を発揮する可能性が大いにある。往年のプロボウルクラスの活躍がコンスタントにできるかどうかは微妙だが、マクダニエルHC指揮下のオフェンスは、かつてのようにベッカムが活躍できる格好の場となることは間違いない。
グレッグ・ローゼンタールが選ぶフリーエージェントトップ101のリストにおいて77位にランクインし、おそらくフリーエージェント最大のスター選手であるベッカムは次の所属チームが決まり、マイアミに向かう。
【KO】