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元ラグビー選手のチーフスRBリース・ザミットが初めてのフットボール練習を満喫

2024年05月07日(火) 14:42

カンザスシティ・チーフスのルイス・リース・ザミット【NFL】

インターナショナル・プレーヤー・パスウェイ(IPP)プログラムによって、元スターラグビー選手のランニングバック(RB)ルイス・リース・ザミットとスーパーボウル王者が引き合わされた。

カンザスシティ・チーフスはプログラムによって与えられるロースター枠を利用して、リース・ザミットがリターンゲームに主眼を置きつつ、将来的にオフェンスに参加する可能性もある役割として、ラグビーからアメリカンフットボールへの移行ができるかを確かめるという賭けに出た。ルーキーミニキャンプを経て、ヘッドコーチ(HC)アンディ・リードは目にしたものに勇気づけられたようだ。

チーム公式記録によると、リードHCは現地6日(月)に「このキャンプは彼にとって良いものだった。多くのレップスに参加したからね」と述べたという。

「ここに選手がいるとき、彼はその選手たちと交代で取り組んで、あまり多くのレップスを担当していない。彼はここで本当の意味で飛び込んで学ぶ機会を得た。彼は何事にも勤勉で、何でもうまくなりたいと思っている。私はそれを高く評価している。あなたも彼の進歩を見てとれるはずだ。昨日のスクリーンでのロングランを見ただろう。エンドゾーンにダイブするかと思ったが、それ以外は良かった。彼はよくやっていた」

ラグビーからフットボールへの移行は決してたやすいことではない。単純にクリーツを履き、ヘルメットをかぶり、フィールドに立てばいいわけではない。リードHCが説明しているように、リース・ザミットはフットボールの形にさえ適応する必要がある。

リードHCは「彼はボールを持つことに関して良い仕事をしている。(ラグビーは)持ち方が少し異なり、ボールがより大きく、フットボールほどとがっていない。彼はその点で良い仕事をしている。最初にヒットを受けるときにパッドレベルを学ぶだろうし、そこで自分の位置を調整できるだろう」と述べた。

チームメイトのタイトエンド(TE)トラビス・ケルシーは先月に配信された『New Heights(ニュー・ハイツ)』でリース・ザミットの順応期間について、激励の言葉と共に現実を語っている。

ケルシーはNFLから引退したばかりの兄ジェイソン・ケルシーとリース・ザミットについて話した際に「最初は屈辱的な経験になるだろうな」とコメント。

「その移行は簡単じゃない。この2つはまったく違うスポーツだ。でも、彼はアスリートだし、チーフスもそれを見ていた。彼は賢い子で、賢い選手だから、いずれはオフェンスを理解できるようになるだろうけど、NFLに慣れるまでの数カ月は、彼にとって厳しいものになるだろう」

「俺たちは子どもの頃からずっとこのスポーツをやってきたから、長年かけて培ってきた小さな直感があるけど、彼はそれに追いつかなきゃいけない。俺が彼におくった最大のアドバイスは、それにできる限り圧倒されないようにすることだ。君にはプレーできる可能性があるとみんなが信じている。だから、シーズンが始まるまでの短い間にできるだけ多くのことを吸収し、できるだけ多くのことを学ぶんだってな」

チーフスでの初練習でこうした現実に直面したリース・ザミットは、適応するのには時間が必要だと月曜日に報道陣に明かしている。

「まったく異なる」と語ったリース・ザミットは次のように続けた。

「ラグビーには流動性がある。プレーがコールされるセットピースの場合を除いてね。ラグビーでは1試合に20から30プレーなのに対してここでは100回ある。プレーブックを学ぶのは面白い。もちろん、まだ少ししかインストールしていない。まだ1週間しか経っていないけど、とことん楽しんでいるし、この先何が起こるか楽しみだ」

それでも、IPPプログラムのメリットにより、チーフスにリスクはない。新しいキックオフフォーマットの施行によりキックオフリターンの重要性が増すと予想されている中で、チーフスはリース・ザミットが自身の身体能力を生かして、おそらくリターナーとして53名のロースターに名を連ねられるかを確かめるために、チャンスを与えようとしている。また、将来性を見せた場合、リース・ザミットはひょっとするとチーフスのバックフィールドで活躍するようになるかもしれない。

何より、5月というのはいろいろなことを試すのに絶好の時期であり、ここまでのところは順調だ。

「彼の歩幅が最初、比較的短かったという事実を気に入っている。それはランニングバックとして良いことだ」と強調したリードHCは「歩幅が大きいと、タイトな調整をこなすのに苦労することになる。彼はいい感覚を持っているようだ」と続けた。

【RA】