TEバワーズのドラフトは“コイントスでの決定ではない”とレイダースGM補佐ケリー
2024年05月09日(木) 10:43ラスベガス・レイダースは2024年ドラフト全体13位指名権をめぐって、文字通りの意味、あるいは比喩的な意味でコイントスのような決断を下した。
レイダースはその指名権を使ってタイトエンド(TE)ブロック・バワーズを選んだが、どうやらその決断はわずかな差で下されたものだったようだ。
デトロイト・ライオンズの新人コーナーバック(CB)テリオン・アーノルドは、レイダースのドラフト全体13位指名はアーノルドとバワーズの間でのコイントスのようだったとレイダースのヘッドコーチ(HC)アントニオ・ピアースから聞いたと話している。
アーノルドはポッドキャスト『The Next Round(ザ・ネクスト・ラウンド)』に出演した際に、こう語った。
「ライオンズはレイダースが俺を指名する可能性があることを知っていたよ。実際、レイダースのコーチがドラフト後に電話してきて、“君とバワーズをめぐってコイントスをしたんだ。結果はバワーズだった”と言われたよ」
ピアースHC——アーノルドの言う“レイダースのコーチ”とはピアースHCのことだと思われる——はおそらく比喩的に“コイントス”という言葉を使ったのだろう。ここで言う“コイントス”とは2人の選手をめぐって議論があり、レイダースのドラフト会議室で接戦になったことを暗に意味している。
レイダースのジェネラルマネジャー(GM)補佐を務めているチャンプ・ケリーは現地7日(水)にアーノルドのコメントについて尋ねられ、次のように答えた。
「それはまったく認められない。テリオンは素晴らしい選手だ。彼のキャリアを見るのも、プレーを見るのも楽しみだ。でも、われわれはブロックをドラフトで指名したし、彼がここに来ることにワクワクしている。ドラフト会議室の一同、それ以外の感想を持った人はいないと思う」
ケリーGM補佐の“認められない”という返答は、厳密に言えば“まさか(笑)”というトーンではなかったが、ここではトム・テレスコ新GM率いるレイダースがチームの将来を文字通りにコイントスの運命に委ねたのではないとしておこう。あるいは、テレスコGMは(バットマン映画に出てくる)ハービー・デントが愛用した表しか出ないコインを使ったのかもしれない。
コインで決めたかはともあれ、レイダースはバワーズを指名することで、ワイドレシーバー(WR)のデイバント・アダムスとジャコビ・マイヤースを含むパスオフェンスにもう1つの武器を加えている。レイダースはドラフトのトップタレントの1人であるバワーズをそのルーキーシーズン中に、多面的な武器として起用するだろう。
ケリーGM補佐は水曜日にこう語った。
「(彼の)ポジションはタイトエンドだが、プレーメーカーとして彼を見ている。彼がチームにいるのは楽しいことだ。彼がフィールドにいるときに、相手ディフェンスがどのように対応するかを見るのが楽しみだ」
ケリーGM補佐の発言から、レイダースがバワーズと2023年ドラフトの2巡目で指名されたTEマイケル・メイヤーを、攻撃コーディネーター(OC)ルーク・ゲッツィ率いるオフェンスでお互いに補完し合うピースとして、ともにプレーする時間が多くなることを期待していることがうかがえる。
【KO】