キックリターンの可能性について「そのためにここにいるわけじゃない」とスティーラーズQBフィールズ
2024年05月29日(水) 09:56ピッツバーグ・スティーラーズで持ち上がっていたとされる、クオーターバック(QB)ジャスティン・フィールズによる壮大なキックリターン計画は、残念ながら始まる前に終わってしまったようだ。
少なくとも外部から見ればこの話はちょっとした茶番劇のようなもので、フィールズによれば、それはコメントの一部が文脈を無視して伝えられたことが原因だという。
「いや、そのためにここにいるわけじゃない」とフィールズは現地28日(火)に『The Post-Gazette(ポスト・ガゼット)』に話している。
「正直に言うと、ちょっとしたジョークだったんだ」
3月にスティーラーズが先発クオーターバックを務めると思われるラッセル・ウィルソンと契約した直後に、フィールズをトレードで獲得したこと自体が周囲を驚かせた。それどころか、スティーラーズのランニングバック(RB)ジェイレン・ウォーレンがディフェンシブタックル(DT)キャメロン・ヘイワードのポッドキャスト番組に出演した際に、スペシャルチームのコーディネーターを務めるダニー・スミスが、今シーズンにフィールズをキックオフリターンで使うというアイデアを持ち出したと話したことで、さらにフィールズの思わぬ役割が浮上した。
今季にキックリターンのルールが大幅に変更されたことにより、このアイデアは面白い可能性として関心を集めた。しかし、フィールズの主張を言葉通りに受け取るならば、これは現実的というよりも比喩的なものだったようだ。
「みんなその話を間違って解釈したと思う」とフィールズは火曜日に記者に述べ、こう説明した。
「コーチのダニーは誰であってもスペシャルチームに参加できるというメッセージを伝えたかったんだ。彼は俺をその一例として使っただけさ」
フィールズは、この話が最初に世間に知れ渡ったときの反応を見て笑ったという。
「ソーシャルメディアがいかにすべてを真剣に受け取るかが面白かったね」とフィールズは話している。
「みんなが理由もなく大騒ぎしているのがおかしかったよ」
周りが心配する必要もなく、フィールズはクオーターバックとして全力で練習に取り組んでいる。先週にはウィルソンとQB1の座を「真剣に争っている」と話しており、ヘッドコーチ(HC)マイク・トムリンも両者のこれまでの努力を称賛していた。
しかし、フィールズが慎重に言葉を選んでいるのか、あるいは意図的に誤解を招く発言をしているのかは分からないが、特別な状況下でキックオフに起用される可能性を全面的に否定はしなかった。
「まぁ、何が起こるかは分からないさ。(スミスが)何か突拍子もないことを思いつくかもしれない。どうなるかはお楽しみだ」とフィールズは含み笑いを浮かべながら述べている。
この夢のような奇策の可能性がゼロになったわけではないかもしれないが、デプスチャートはまだ変更したい方がいいだろう。
【R】