ディフェンシブタックル（DT）ジェフェリー・シモンズは、“トラッシュトーカー”としての評判を気にしていない。

NFLの成長著しいスターの一人であるシモンズは、時には審判の介入を必要としながらも、対戦相手と口論する権利を得ている。

シモンズは現地25日（火）に『The Rich Eisen Show（リッチ・アイゼン・ショー）』に出演した際、「審判から“落ち着いてくれ”って言われたことがある。ときには、たぶん審判が、俺の本当に挑発的な発言を聞きつけたこともあった。そんなときは“98番、落ち着け”って感じで言われたよ」と語り、こうつけ加えている。

「そんなことが何回かあった」

当然のことながら、プロボウルに2度選出された経歴を持つシモンズの発言は、アイゼンと番組のメンバーがその話題をさらに掘り下げるきっかけとなり、やがて、シーズン第1週にテネシー・タイタンズが対戦する相手である、シカゴ・ベアーズとドラフト全体1位指名のクオーターバック（QB）ケイレブ・ウィリアムズとの試合が話題の中心となった。

ウィリアムズはまだNFLで一度もスナップを受けていないにもかかわらず、すでに批判の的となっている。シモンズはそんなウィリアムズのファッションの一つを狙うつもりだと話し、次のようにコメントしている。

「ネイルペイント。あいつにそう言うのが待ちきれない。間違いない。絶対にそんな試合になる。彼は今でもチームメイトからいじられているかもしれないけれど、特にああいう試合ではね。俺にとって最初の試合だ。知っての通り、昨シーズンの終盤は欠場したしね。・・・それが俺のシーズン最初の試合になる。俺たちがシカゴに行くことになっている。もちろん、彼らに注目が集まるだろう。特に、特別な試合やプライムタイムの試合では・・・みんなテネシーを軽視するんだ。それはみんなが知っている。シカゴとの試合なんて、どうせ俺たちがひどく負けると思われているはず。だからこそ、もっと相手を挑発して、自分をもっと奮い立たせて、違うモードに入るんだ。あの試合ではまったく違うモードになる」

「分かるよ。ケイレブ・ウィリアムズみたいな素晴らしい選手をドラフト全体1位で指名したんだからね。彼がUSC（南カリフォルニア大学）でプレーしていた試合を何試合か見たけれど、本当にすごい選手だ。でも、ここは違うリーグだし、最初の試合で彼と対戦するのが楽しみだ」

多くのルーキーたちは、NFLに迎え入れようと躍起になっているベテランたちから似たような（あるいはもっとひどい）手荒い歓迎を受けたことがある。スケジュールメーカーが組んでくれた試合日程のおかげで、シモンズはウィリアムズに対して、今までよりはるかに高く厳しいレベルのフットボールの世界に足を踏み入れたことを思い知らせ、ベテランを敬うことを教える絶好の機会を満喫している。

スポーツファンなら、別のリーグでも似たような光景を見たことがあるかもしれない。たとえば、WNBA（ウィメンズ・ナショナル・バスケットボール・アソシエーション）では、ルーキーのケイトリン・クラークを標的にして、他の選手たちがプロの厳しさを教え込もうとしている。NFLの試合でまだ一度もプレーしていないにもかかわらず、1年以上もリーグの話題をさらっているウィリアムズに対して、シモンズも同じようにプロの世界の厳しさを教えようとしている。

とは言え、これは単にルーキーを威圧するというだけの話ではない。シモンズは2024年に多くの人々が見過ごす可能性のあるタイタンズの代表として、自分が声を上げる必要があると認識している。

「それが目標なんだ。それが俺の考え方だ。誰が相手でも構わない。たとえ、それがトム・ブレイディのシーズン初戦だったとしても、俺はフィールドに出て、彼のためだけでなく、テネシーのディフェンスとチーム全体のために雰囲気を作って、俺たちがどんな存在になろうとしているのかを示しに行きたい」

「あんたが言うように、これは彼にとって初めての本格的なNFLの試合になるわけだ。もちろん、誰も傷つけるつもりはないけれど、俺たちの目標は彼にプレッシャーをかけて、あんたが言う通り、彼をNFLに歓迎することだ」

【KO】