元セインツSグリーソンがALS啓発活動の功績によりアーサー・アッシュ・カレッジ賞を受賞
2024年07月13日(土) 17:34NFL引退後、2011年からALS(筋萎縮性側索硬化症)と闘っている、ニューオーリンズ・セインツのレジェンドで元セーフティ(S)のスティーブ・グリーソンが、現地7月11日(木)に開催されたESPYS(Excellence in Sports Performance Yearly Award/スポーツ・パフォーマンスの年間最優秀賞)の授賞式で、Arthur Ashe Award for Courage(アーサー・アッシュ・カレッジ賞)を受賞した。
グリーソンは診断を受けた後、非営利団体『チーム・グリーソン財団』を設立し、筋萎縮性側索硬化症(別名、ルー・ゲーリック病)患者が目的を持って生きるためのプログラムや支援サービスを提供している。
2019年、グリーソンはALS啓発活動への功績が認められ、“議会名誉黄金勲章(Congressional Gold Medal)”を授与された。今年初めには回顧録を発表。
アッシュ賞は、テニスプレーヤーのアーサー・アッシュにちなんで名づけられたもので、逆境に立ち向かう強さを持ち、競技の枠を超えて影響を与えたスポーツ選手に贈られる賞だ。
グリーソンは受賞スピーチで次のように語っている。「この栄誉は、今もALSと闘っている家族や、障害や病気を抱えているすべての人々、そして恐怖や苦しみを経験しているみなさんにとっての励ましと勝利を意味します。実際、恐怖や逆境と無縁な人などいません。それはスーパーアスリートであっても、王子であっても、最も聖なる聖人であってもです」
「私たち人間の本質を考えれば、私たち全員が個人としても集団としても、勇気を持ち、自分の人生を愛する方法を見つけることが大切です。私の考えでは、私たちが直面する恐怖や逆境は、今あるものを受け入れ、恐怖の向こう側にあるものを探求して、私たちがより強く、よりよく成長して、心の平安を得るための良い機会なのです」
NFLで8年間プレーしていたグリーソンは、2008年に引退。そんなグリーソンは2006年のハリケーン・カトリーナ後、セインツがスーパードームに戻った最初の試合でパントをブロックし、そのままタッチダウンに結びつけたことで有名だ。この瞬間、木曜日にグリーソンを紹介した元チームメイトのクオーターバック(QB)ドリュ−・ブリーズの言葉を借りれば、グリーソンは「ニューオーリンズの永遠の伝説」となった。
ブリーズは「彼が診断を受けてからの数年間、つらくなかったといえばうそになる。スティーブ自身もそれ以外の表現は望まないでしょう。でも、その間ずっと、彼は決して諦めず、戦い続けて、降参することなく、いつも人々にインスピレーションを与えて、影響を与えて、自分の物語を書き続けてきました」と話している。
【KO】