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チーフスがアローヘッド・スタジアムの将来に関する決断期限を6カ月後に設定

2024年07月20日(土) 23:16


カンザスシティ・チーフスの本拠地GEHAフィールド・アット・アローヘッド・スタジアム【Kyle Rivas/Kansas City Chiefs via AP】

カンザスシティ・チーフスはGEHAフィールド・アット・アローヘッド・スタジアムに関する将来の計画について、象徴的な本拠地を改修するか、それともカンザス州またはミズーリ州にまったく新しいスタジアムを建設するかを決断するための期限を6カ月後に設定した。

売上税を延長することで施設資金を集めようと、メジャーリーグベースボール(MLB)のカンザスシティ・ロイヤルズと共同実施した住民投票は今年初めにミズーリ州ジャクソン郡の有権者によって否決されており、チーフスとロイヤルズは別々の計画を進めることに合意した。両チームは目下、カンザスシティ都市圏を構成する両州の指導者たちが最善の策を打ち出すのを待っているところだ。

カンザス州の議員は先月、州境を越えてチーフスをカンザス州に誘致することも視野に入れつつ、プロスポーツチームの新スタジアム建設費用の最大70%を融資する計画を承認。1週間後、ミズーリ州知事のマイク・パーソンはこの動きに応える形で、チーフスとロイヤルズを都市圏のミズーリ州側にとどめておくべく、同州が年内に支援計画をまとめる予定だと発表した。

チーフスのマーク・ドノバン社長は現地19日(金)に「これは世代を超えた決断だ。何世代にもわたって、このフランチャイズの将来に影響を与えることになる」とコメント。同日、チーフスのベテランたちはミズーリ州セントジョセフにあるミズーリ・ウェスタン州立大学でのトレーニングキャンプに集合している。

ドノバン社長は「われわれはきちんと決着をつけなければならない。適性評価を行うつもりだ。時間をかけて、きちんとやり遂げるつもりだ。しかし、時間制限があるのが現実。決着をつけるためにかけられる時間は限られている。その時間は徐々に少なくなっている」とつけ加えた。

チーフスとロイヤルズが50年以上にわたって試合を行ってきたトルーマン・スポーツ・コンプレックスはリース契約により、その維持には売上税が使用されることになっている。アローヘッド・スタジアムとカウフマン・スタジアムはファンに愛され続けているが、現実にはどちらも老朽化が進んでおり、仮に再び改修されたとしてもどれだけ保つかは不明だ。

ロイヤルズのオーナーであるジョン・シャーマンは以前、ロイヤルズは2030年シーズン以降にカウフマン・スタジアムで試合を開催せず、代わりにダウンタウンに新しい球場を建設することを望んでいると表明していた。チーフスは当初、アローヘッド・スタジアムの改修を希望していたが、現在は新しい球場を建設することに前向きになっている。

チーフスのオーナーであるクラーク・ハントは長い間、スーパーボウルの開催を望んでおり、新しいスタジアムがあれば実現する可能性が高くなる。開閉式の屋根が備えられれば、ファイナルフォーやカレッジフットボールプレーオフゲームなど、収益性の高いイベントの開催も可能となるだろう。

ミズーリ州にとって不利な要素の1つは、その不安定な政治環境だ。パーソン知事は任期制限により再選に立候補できないため、チーフスが今後誰と協力するかを知るには今秋まで待たなければならない。

ドノバン社長は「本当に大事な締め切りは、2031年シーズンの1月までに新しい施設、または改修された施設でプレーできるかどうかだ」と話し、こう続けた。「既存の構造、つまり、われわれがこれまで多くの作業を行ってきたものについて検討すると、リードタイムはそれほど長くない。新しいものについて話す場合は、リードタイムがさらに1年半長くなる。そのため、われわれは今、良い位置を確保するために、今後6カ月以内に何かを成し遂げるべき時期にいると思う。それがわれわれの取り組もうとしているスケジュールだ」

ドノバン社長は、もう1つの決定要素は非常にシンプルだと述べた。それは不動産だ。

新しい施設を建設する場合、チーフスは有名なテールゲートの伝統を維持すべく、2万台分の駐車スペースを確保したいと考えている。また、アローヘッド・スタジアムの近くにある現在のトレーニング施設は老朽化が進んでいるため、新しい施設を新しいスタジアム候補の近くに建設するか、別の場所に独立して建設するかを決定する必要もある。

ドノバン社長はさらに次のように述べている。

「チーフスのフットボールのホームゲームは、2031年までGEHAフィールド・アット・アローヘッド・スタジアムで行うことを理解しておくことが重要だ。これがわれわれの計画だ。われわれが確保しなければならないのは、2031年シーズンに試合を行う場所だ。そのためには、いつ建設するか、まで考えなければならない。改修する場合、試合を続けながら複数シーズンにわたって改修するにはどうすればよいか? そこには多くの要素が関係する。われわれは選択肢を保つ必要があり、決定を下すにはそれらの選択肢を明確にする必要がある」

【KO】