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QBブリセットはペイトリオッツで最も「プロとして準備が整っている」QBだとメイヨHC

2024年07月24日(水) 17:21


ニューイングランド・ペイトリオッツのジェロッド・メイヨ【NFL】

4月に行われたドラフトでは1位から12位までの間に6人のクオーターバック(QB)が指名されたが、その6人全員がすぐに活躍するとは限らない。

その中で、ニューイングランド・ペイトリオッツのQBドレイク・メイはヘッドセットとクリップボードを持って2024年シーズン開幕を迎える数少ない選手の1人になるかもしれない。

QBマック・ジョーンズへの賭けが1年半で水泡に帰すのを見届けたペイトリオッツは、今シーズンを迎えるにあたり、クオーターバックに関して将来への架け橋となるシナリオを意図的に作り上げた。メイがQBポジションの長期的な解決策になることが期待されている一方で、ジャコビー・ブリセットはキャリアをスタートさせた場所に戻り、QB陣でベテラン選手としての役割を担っている。新任のヘッドコーチ(HC)ジェロッド・メイヨは指揮官として初めてトレーニングキャンプに臨むにあたり、メイが代替案を考えさせるほどのパフォーマンスを示さない限り、その計画に従うつもりだ。

現地23日(火)、メイヨHCはクオーターバックのデプスチャートについて「春を終えた今、ジャコビーが現時点で先発クオーターバックであることに疑いの余地はないと思う」とコメント。「ロースターに登録されている他のクオーターバックを見ることもできるし、これは同時に競争でもある。この夏にパッドをつけてフィールドに出るとき、どういう展開になるかは分からない。だが、春を終えた今、ジャコビーがチームの中で最もプロとして準備が整っている選手であることは明らかだと思う」

NFLでの8シーズンで48試合に先発してきたブリセットが、現時点でペイトリオッツに所属しているクオーターバックの中で最もプロフェッショナルであることは間違いない。しかし、ブリセットは伝説的な元QBトム・ブレイディのような活躍が期待されているわけではない。2022年にクリーブランド・ブラウンズでデショーン・ワトソンの代役を務めたときと同様に、単純にチームを安定させる必要があるだけだ。

ブリセットは現時点でチームのトップQBになっていることについて「もちろん、それは最終的な目標だ」と話している。「当然、そういうことを軽々しく受け止めているわけじゃない。このリーグを理解しているし、毎日が挑戦で、毎日が競争であることも分かっている。俺はそれを楽しみにしているし、糧にしている。毎日、それを証明しにいくつもりだ」

必要とされるときにプレーし、致命的なミスを犯さないこと。それが、バックアップとして期待以上の活躍を見せた後に先発を任された選手の役割だ。それは昨季にインディアナポリス・コルツでガードナー・ミンシューがやってのけたことであり、シーズン終盤を迎える前にチャンスが与えられていれば、ブリセットも2023年シーズンにワシントン・コマンダースでやっていたかもしれないことだ。

それはペイトリオッツにとって安全なアプローチだが、完全に確実なものではない。ブリセットが、メイとの交代を検討する理由がなくなるほど素晴らしい活躍を見せるかもしれない。逆に、両方の選手が苦戦する可能性もある。また、メイがトレーニングキャンプで素晴らしいパフォーマンスを披露すれば、そうしたシナリオが定着する前に無意味なものになる可能性もあるのだ。

メイヨHCはメイについて「どのポジションでも同じだが、もし彼がここに出てきて力を発揮して、繰り返しになるが、それが質の高いレップスの結果なら、間違いなくそれは起こりうる」と語っている。「だが、春を終えた今の時点では、ジャコビーが先発クオーターバックのように見える。そうは言っても、彼はこれから競争することになる。ジョー・ミルトンのことを忘れてはいけない。(ベイリー)ザップのこともね。シーズン第1週に先発クオーターバックとして出場するチャンスは彼ら全員にある」

ここでは、じっくりと経験を積ませることと、即戦力としてすぐに適応させることのどちらが良いのかという不朽の論争が再び繰り広げられるだろう。3年にわたってバックアップを務めていたグリーンベイ・パッカーズのジョーダン・ラブは、初めて先発として臨んだシーズンの終盤にNFLを熱狂させたばかりだ。その一方で、ヒューストン・テキサンズのC.J.ストラウドは新人でありながら相手ディフェンスを苦しめ、最終的にはMVP候補にまでなっている。状況はそれぞれ異なっており、メイヨHCは徹底的に評価するまで、メイをどちらのケースにも当てはめるつもりはない。

メイヨHCは新人クオーターバックをベンチに下げることについて「過去にそれが成功した例を見たことがあるだろう」と述べ、「他のクオーターバック、例えばグリーンベイのクオーターバックたちを見てみると、彼らにはたっぷりと時間があった。そういう状況に目を向けると、彼らはじっと待つことができたわけだ。その一方で、ある選手がすぐに出場して全力を出す場合もある。自分たちがフィールドに出たときにどうなるかは分からない」と続けた。

そうしたプロセスはトレーニングキャンプから始まる。

【RA】