NFLの新キックオフがホール・オブ・フェイム・ゲームでデビュー
2024年08月03日(土) 11:37現地1日(木)、ヒューストン・テキサンズとシカゴ・ベアーズによるエンターテインメント性に富んだホール・オブ・フェイム・ゲームは悪天候の影響で途中で中止されたものの、NFLの新しいダイナミックなキックオフが初めて披露された。
第3クオーター残り3分31秒で終了し、ベアーズが21対17で勝利した今回のホール・オブ・フェイムゲームで、両チームは合計8回のキックオフに臨んでいる。この8回のうち、最も長いリターンは31ヤードライン、26ヤードラインまでが3本、1本はタッチバックとなり、30ヤードラインからのスタートとなった。
キックオフを経たオフェンスの 平均スタート位置は25.6ヤードラインだ。
たった1試合ではあるものの、爆発的なプレーの少なさが目立った。これにはベアーズの殿堂入りリターナーであるデビン・へスターでさえ驚いたようで、『Awful Announcing(オーフル・アナウンシング)』によれば、試合中に行われたインタビューで次のように話したという。
「試合を見ているんだけど、ビッグランがあまり見られないのに驚いている。ショッキングだよ。ただ、まだ1試合目だからね。たくさんのコーチがこの試合を分析して、もっとビッグプレーを増やすにはどうすればいいかを考えようとするだろう。でも今は——ちょっと不安定だ。でも、誰にも分からない。最初の試合だ。どうなるか見てみよう」
NFLはケガを減らすと同時に、昨季に過去最低のリターン数を記録した瀕死状態のプレーを盛り上げようと、キックオフのルールを劇的に変更した。
2024年のホール・オブ・フェイムゲームでは各チームとも早めに動いた選手に対してイリーガルフォーメーションのペナルティが科されたが、どちらも最終的に却下された。
ビッグプレーはなかったものの、すでに興味深いコンセプトがいくつか披露されている。あるリターンではブロッカーがレーンを作ろうとプルした。このケースはうまくいかなかったとはいえ、スペシャルチームのコーチたちが新しいフォーメーションを検証する中で熟考しているアイデアが見て取れる。プレシーズン中により多くの調整が加えられるだろうが、本当に創意工夫をこらしたアイデアが見られるのはレギュラーシーズンが開幕してからになりそうだ。
ベアーズのヘッドコーチ(HC)マット・エバーフラスは「“どんな感じになりそうだ?”というように、考えていかなければならない。だから、もちろん、リターンチームでさまざまなことを試し、カバーチームでさまざまな攻め方を試して、いろいろな選手をいろいろな場所に配置してきた。だから、われわれは実際にそれを把握しようとしているだけであり、それはどのコーチも同じだと思う。われわれはそれを理解し、ベストを尽くそうとしているんだ。それはシーズンを通して続くことだろう」と述べ、次のように続けた。
「適応しなければならない。それがNFLというものだ」
【KO】