本拠地の移転を検討しているブラウンズが3,522億円のドーム建設計画を発表
2024年08月08日(木) 12:23クリーブランド・ブラウンズは湖に面したホームを離れる準備ができているようだ。
ブラウンズはクリーブランド市から提案されている、25年前にダウンタウンに建設されたスタジアムの11億ドル(約1,614億3,765万円)の改修計画を考慮している一方で、オハイオ州ブルックパークに24億ドル(約3,522億2,760万円)を投じてドームを建設することを優先的に検討していることを現地7日(水)に明らかにした。
施設の完成予想図を含むシーズンチケット購入者宛ての書簡で、ブラウンズは最新鋭の施設の計画概要を説明。ブラウンズはその施設によって、スーパーボウルやファイナルフォーといった他の主要イベントを誘致し、開催できるようになると考えている。
現在のスタジアムでのリース契約は2028年シーズン終了後に満了となる予定だ。
『Haslam Sports Group(ハスラム・スポーツ・グループ)』のCOOであるデイビッド・ジェンキンスは書簡に「中西部の他の市場と同様に、現在提案されているドーム型スタジアムは私たちの地域に大きな変化をもたらすだろう」とつづっている。「スタジアムの年間を通じた活動は、体験型の小売店や住宅、ホテル、その他のユニークな施設を含む大規模なライフスタイルおよびエンターテイメントの中心地を支え、1年を通じて観光客を呼び込み、地域経済に多大な影響をもたらすはずだ」
「まだやるべきことは多くあるが、ブルックパークという選択肢を検討すればするほど、それはより魅力的な選択肢になっている」
先週、クリーブランド市はブラウンズと費用を分担して現在のスタジアムの改修し、エリー湖沿いの周辺地域を再開発するために4億6,100万ドル(約676億5,705万円)の資金提供を提案した。
ブラウンズは1999年に拡張チームとしてクリーブランドに戻ってきたときから現在のスタジアムを使用している。その4年前には、オーナーのアート・モデルが市の職員と対立した末にフランチャイズをボルティモアに移転させていた。
ジャスティン・ビブ市長はブラウンズに8月12日(月)までに回答するよう求めている。ビブ市長はチームをダウンタウンに残すことが市のアイデンティティと成長にとって不可欠だと考えている。
ジェンキンスは反論の一環として、現在のスタジアムは持続可能性のために“大幅な改善”が必要だと主張。ブラウンズはスタジアムの新たな建設地を検討する主な理由として、交通と駐車の問題をよく挙げている。
ジェンキンスは提案されているドームの建設地として他の場所も検討しているが、クリーブランドから12マイル(約19km)南下した場所にあるブルックパークが最も理にかなっていると強調。チームはこのプロジェクトのためにクリーブランド・ホプキンス国際空港の近くにある176エーカー(約71万平方メートル)の土地を購入する契約に合意している。
「ブルックパークの土地はいくつかの理由からドーム建設に最もふさわしい場所だ。その理由とは、地域のファンにとって中心的な立地であること、ダウンタウンやRTA(地方公共交通機関)、空港に近いこと、そして強固なインフラがすでに整備されていることだ」と記したジェンキンスはこう続けた。「また、広大な敷地は大規模な経済開発にも適しており、十分な駐車スペースや来場者にとって最適化された出入り口も確保できる」
依然として障害になっているのは資金調達だ。ブラウンズは24億ドルのプロジェクトのために公共および民間のパートナーシップを探し求めており、公的負担分を賄うための債権を提案している。
ブラウンズはクリーブランドを見捨てたいわけではなく、新しいドームが地域全体に利益をもたらすと信じているようだ。
ジェンキンスは「クリーブランド市と、そのダウンタウンの成功は、私たちにとって依然として非常に重要なことだ」と述べている。「ブルックパークへの移転がダウンタウンに短期的な影響を及ぼす可能性があることは認識しているが、特にスタジアムが撤去された湖畔が再開発されることを想定すると、ドーム型スタジアムの年間を通じた活動は引き続きダウンタウンの経済に好影響をもたらすことができると信じている」
「スタジアムを欠いた状態で湖畔の開発を進めることは、十分に活用されていないノースコーストの沿岸資産の長期的な成功を最大化する最善の方法かもしれない」
【RA】