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第52回スーパーボウルMVPのQBフォールズがイーグルスの一員として正式に引退することを発表

2024年08月09日(金) 12:40


フィラデルフィア・イーグルスのニック・フォールズ【AP Photo/Matt Slocum】

スーパーボウルでMVPに輝いた選手がキャリアに幕を下ろす。

クオーターバック(QB)ニック・フォールズが現地8日(木)に引退を表明した。フィラデルフィア・イーグルスによると、フォールズは9月16日(月)にアトランタ・ファルコンズを迎えて行われるイーグルスのホーム初戦でフィラデルフィアに戻り、イーグルスの一員として引退するという。

フォールズは2012年から2014年まで、および2017年から2018年までの、2度のイーグルス在籍期間を含め、11シーズンにわたってNFLの6チームでプレー。後者の期間はフォールズが絶頂期を迎えた時期であり、2017年シーズンに負傷したQBカーソン・ウェンツに代わって、見事な働きでイーグルスを第52回スーパーボウルまで導いた。フォールズはこの試合で象徴的な“フィリー・スペシャル”のプレーを決めるなどの活躍を見せ、ニューイングランド・ペイトリオッツに勝利し、スーパーボウルMVPに輝いている。

フォールズの驚くべき成功によって、2018年にはクオーターバックについての議論が巻き起こり、最終的にフォールズはフリーエージェント(FA)として新たな道を探すことに。2019年にジャクソンビル・ジャガーズと4年8,800万ドル(約129億4,458万円)の契約を結んだ。しかし、そのシーズンは出だしからつまずき、鎖骨を骨折したことでフォールズのジャガーズ時代は良好なスタートを切れず、ルーキーのバックアップQBであるガードナー・ミンシューに先発の座を争うチャンスを与える形となった。

2020年、ジャガーズはフォールズをシカゴ・ベアーズにトレード。そこでフォールズは新人QBミッチェル・トゥルビスキーの代わりに時おり先発するバックアップとなった。それがフォールズの残りのキャリアを象徴することになり、最終的に2022年にインディアナポリス・コルツでキャリアを終えている。

総じて言えば、フォールズのキャリアは魅力的なポテンシャルと、勝負どころで見せる大活躍に彩られる一方、波乱に満ちた道のりだった。絶頂期には輝かしい瞬間があったものの、元ドラフト3巡目指名のフォールズが確固たる地位を確保するほどの一貫性には不足していた。

フォールズは通算で71試合出場、うち先発は58試合、先発として29勝29敗、1万4,227パスヤード、タッチダウン82回インターセプト47回、そしてスーパーボウルでの伝説的な活躍1回という成績を残して引退する。フォールズは9月に、アリゾナ大学から自分をドラフトで指名してくれたチームの一員として、正式に引退する予定だ。

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