プロフットボール殿堂が年間選考プロセスの規定を改定
2024年08月24日(土) 20:20プロフットボールの殿堂は年間選考プロセスに関する規定にいくつかの重要な変更を加えた。この改定は殿堂入りのメンバーが選ばれし精鋭であり続けることを保証しながら、候補者に関する議論に新鮮な視点や意見を取り入れることを目的としている。
これらの改定は今月、殿堂の理事会で承認され、即時施行されることとなった。これから殿堂および独立した審査委員会は『Visual Edge IT(ビジュアル・エッジIT)』提供による2025年クラスの選考プロセスに着手する。いずれの改定にも有効期限は設けられていない。
2025年クラスの選考は間もなく開始されることになり、2つの新しい審査委員会が近代選手部門とシニア部門の候補者リストを別々に検討する。それぞれ11名から成るこの委員会は、プロフットボール殿堂入り選手、元NFLフロントオフィス関係者、フットボール史家、メディア関係者によって構成される。これらの22名が選考委員を兼任することはない。
近代選手審査委員会とシニア部門審査委員会の役割は、多数の候補者リストを50名まで絞り込むことだ。殿堂のパートナーである『Ernst & Young LLP(アーンスト・アンド・ヤングLLP』がオンライン投票のプロセスを管理し、セキュリティを確保する。
近代選手部門で50名の候補者(同点者がいる場合はそれも含む)が決定すると、その名簿は全選考委員会へと送られ、次の選考段階に進む。一方、シニア部門の候補者(50名、同点者がいる場合はそれも含む)の名簿はシニア・ブルーリボン委員会に送られる。
シニア・ブルーリボン委員会は9名で構成されており、そのうち7名は全選考委員会のメンバーでもあり、残りの2名はこの小委員会に限り、完全な投票権を持つ。改定された規定によれば、これらの2名の非選考委員会メンバーは、殿堂入りメンバー、フットボール史家、または幅広いフットボール知識を持つ人物が務めるという。
数週間にわたる一連の選考投票を経て、シニア・ブルーリボン委員会は2025年クラスのファイナリスト3名を選出。
シニア・ブルーリボン委員会に加えて、その後のプロセスではコーチ・ブルーリボン委員会と貢献者・ブルーリボン委員会も含まれることになる。これは過去数回の選考サイクルで統合されていた2つの部門が分けられることを反映している。
コーチ・ブルーリボン委員会と貢献者・ブルーリボン委員会も、シニア・ブルーリボン委員会と同様に、選考委員会メンバー7名と非選考委員2名で構成される。数週間にわたる一連の選考投票を通じて、コーチ・ブルーリボン委員会と貢献者・ブルーリボン委員会はそれぞれ2025年クラスのファイナリストを1名選出する。
また、コーチ候補者の待機期間が、引退後5シーズンから1シーズンに短縮された。(なお、貢献者候補者には待機期間が設けられていない)
近代選手部門のリストは、審査委員会による決定の後は変更されない。全選考委員会は11月に25人のセミファイナリストを選出し、12月に15人のファイナリストを選出する。
スーパーボウルに先立ち、選考委員会は2025年クラスのファイナリスト20名(近代選手15名、シニア3名、コーチ1名、貢献者1名)について話し合いを行う。
近代選手はそれぞれのグループ内で投票が行われ、選出される人数は最大で5名、最小で3名となる。選出されるには選考者の80%の承認が必要となる。
シニア部門、コーチ部門、貢献者部門のファイナリスト5名は、投票のためにもう1つのグループにまとめられる。このグループからは最大で3名、最小で1名が選出。近代選手と同様に、選出には選考者の80%の承認が必要となる。
改定により、新しい殿堂入りクラスは4名から最大8名で構成される可能性があるが、80%の承認基準を考慮すると、統計的には5名か6名のメンバーが含まれる可能性が高くなる。
プロフットボールの殿堂の会長兼CEOのジム・ポーターは「プロフットボールの殿堂のミッションステートメントの第一の柱は“ゲームにおいて最も偉大な人物を称える”というものだ。そのための重要な方法の1つは、選考プロセスとそれに関わる人々の見直しを毎年行うことだ」と述べ、次のように続けた。
「2つの審査委員会を設置することで、より多くの殿堂入りメンバーから意見を取り入れることができ、候補者についての議論が深まることになる。また、コーチ部門と貢献者部門を分けることで、それぞれからファイナリストが選出されるようになる。最も重要なのは、偉大な殿堂入りクラスを継続して選出することであり、今回の変更はその目標を達成するための助けとなるだろう」
【KO】