イーグルスへのトレードを喜ぶWRドットソン、「コマンダースと対戦するまでは個人的な問題としない」
2024年08月26日(月) 13:17ミネソタ・バイキングスに26対3で敗れたフィラデルフィア・イーグルスのプレシーズン最終戦には、盛り上がる要素はほとんどなかった。
ただし、新しくイーグルスに加わったワイドレシーバー(WR)ジャハン・ドットソンにとっては違ったようだ。
ドットソンはわずか2日前にトレードされたばかりで、この試合はイーグルスの大半の先発選手とともにサイドラインで過ごした。試合の雰囲気と地元への愛着から、ドットソンはシーズンに向けて十分に気持ちを高めることができたという。
「今日フィールドを去るときに鳥肌が立った」とドットソンは話している。
「俺はここから1時間ちょっとしか離れていない場所で育ったから、ファンがどれだけ情熱的かを知っている。イーグルスに対する思いがどれほど強いかも分かっている。プレシーズンの3戦目に過ぎないのに、ファンがこんなに盛り上がっているのを見て、本当に興奮した。ここにいられることにワクワクしたよ」
ペンシルベニア州の高校と大学に通ったドットソンは、フィラデルフィアから州間高速道路I-95を数時間ほど走ったところに本拠を置くワシントン・コマンダースでNFLでの最初の2年間を過ごした。
将来への期待が高まるようなルーキーシーズンを送ったドットソンだったが、2年目はその活躍を継続することができず、コマンダースの新しいフロントオフィスを担うジェネラルマネジャー(GM)アダム・ピータースとヘッドコーチ(HC)ダン・クインは、元1巡目指名のドットソンをNFC(ナショナル・フットボール・カンファレンス)東地区内でトレードすることを決断した。
この珍しい地区内のトレードにより、ドットソンは既存のルーキー契約をあと2年残しながら新たなスタートを切ることができ、今シーズン中に5年目のオプションを行使する価値があることを証明することができるかもしれない。
このような機会に加えて熱狂的なイーグルスファンの魅力もあれば、ほとんどの選手は再びやる気になるだろう。一方、ドットソンは、プレーメイカーたちがそろうロースターでプレーできることをいかに楽しみにしているかについても触れた。
「自分のこれまでのキャリアで、これほど才能のあるチームに所属したことはない。一緒にプレーできることが楽しみだし、彼らから学ぶことも楽しみだ」とドットソンはコメントしている。
イーグルスの強力なオフェンスをけん引するのは、近年デュアルスレットのクオーターバック(QB)として開花したジェイレン・ハーツ。そして、そのハーツはA.J.ブラウンとデボンタ・スミスという2人のエリートワイドレシーバー(WR)を活かすことができる。バックフィールドには、かつて同じ地区のライバルチームに所属していたランニングバック(RB)セイクワン・バークリーが控え、さらにダラス・ゴーダートがリーグ屈指の頼れるタイトエンド(TE)の1人として相手に脅威を与える。
ドットソンがこの攻撃陣の中でどのような役割を果たすかは未知数だが、古巣から早くも見切りをつけられた彼には、やるべきことがたくさんある。
「自分がどんな人間かは分かっている。なるべく早フィールドに立ちたいから、巡ってきたチャンスをモノにできるように、全力でできる限りのことするつもりだ」とドットソンは話している。
コマンダースと対戦する機会については、もう少し待たなければならない。ドットソンが何らかの役割を勝ち取り、イーグルスに残留できれば、シーズン第11週と16週の2回にわたって自分をトレードしたチームと対戦することができる。
トレードを知った時の心境についてドットソンは、「ショックだったよ。NFLで知っているのはワシントン・コマンダースだけだったから。でも、結局はビジネスだ。その辺りはよく分かっている」と語った。
ドットソンはさらに、「コマンダースと対戦するまでは、個人的な問題としてとらえないようにする」とつけ加えている。
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