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チーフスがWRトニーをウェイバーに

2024年08月28日(水) 13:05


カダリウス・トニー【AP Photo/Charlie Riedel】

ワイドレシーバー(WR)カダリウス・トニーのカンザスシティ・チーフスでの時間は終わりを迎えた。

『NFL Network(NFLネットワーク)』のイアン・ラポポートが現地27日(火)に、状況を知る人物の話をもとに報じたところによると、各チームがロースターを53名に減らす火曜日の期限前に、チーフスがトニーをリリースしたという。

現在、トニーはウェイバーの対象となっている。チーフスが春にトニーの5年目オプションを却下したため、引き取るチームはそのルーキー契約の最終年である2024年の報酬として253万ドル(約3億6,431万円)を負担することになる。

トレーニングキャンプ中、トニーはデプスチャートの下位でプレーしていたため、この動きは予想されていた。先日、ベテランWRジュジュ・スミス・シュスターがチーフスに加入したことで、トニーの運命はほとんど確定していたと言える。

『NFL Network』のトム・ペリセロが伝えたところによると、チーフスはトニーのトレードを試みたが実現しなかったとのこと

各チームがドラフト前の評価に固執する傾向があることを踏まえれば、2021年にニューヨーク・ジャイアンツからドラフト1巡目で指名されたトニーの市場価値は高いと予想される。チーフスのヘッドコーチ(HC)アンディ・リードがその才能を引き出せなかったとしても、トニーの潜在能力を開花させられると信じるコーチングスタッフやフロントオフィスが、きっと他にいるはずだろう。

トニーの不安定なキャリアはケガの影響を受けてきた。ルーキーイヤーにはプレシーズンにハムストリングを負傷して出遅れ、その後も追いつくことができず、10試合の出場にとどまった。初年度にマークしたレシーブ39回で420ヤードが、トニーの自己最高記録となっている。それ以降、レギュラーシーズンで200ヤードに到達したことはない。

ジャイアンツは2022年半ばにトニーをチーフスにトレード。そのシーズンにチーフスがロンバルディトロフィーを獲得するのに貢献したトニーは、第57回スーパーボウルではダイナミックなパントリターンを披露するとともに、タッチダウンレシーブ1回をマークしている。

2023年、チーフスはトニーに大きな期待を寄せていたが、一貫性の問題と凡ミスに悩まされた。トニーはシーズン最後の3試合とプレーオフ全試合を欠場している。

チーフスが今オフシーズンに、マーキス・ブラウンやドラフト1巡目指名のゼイビア・ワーシーを加えてレシーバー陣を強化したため、トニーのロースター入りは良くても望み薄といったところだった。そして火曜日、チーフスでのトニーの道は終わりを迎えている。

トニーが去った一方で、チーフスはタイトエンド(TE)トラビス・ケルシーのバックアップ候補を獲得。

ペリセロが現地27日(火)に報じたところによると、チーフスが条件付きの2026年ドラフト7巡目指名権と引き換えに、ダラス・カウボーイズからTEペイトン・ヘンダーショットを獲得したという。

2022年にインディアナ大学からドラフト外でNFL入りしたヘンダーショットは、カウボーイズで2シーズンを過ごし、合計でレシーブ15回、141ヤード、タッチダウン2回を記録。昨年はデプスチャートの下位に埋もれ、8試合の出場、レシーブ4回、38ヤードにとどまった。カウボーイズは25歳のヘンダーショットをウェイバーにかける予定だったが、代わりにチーフスが引き取り手となっている。

【KO】