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ジャガーズオーナーが「期待されているのは今すぐ勝つこと」と明言

2024年09月02日(月) 00:49


ジャクソンビル・ジャガーズのシャド・カーン【NFL】

文脈にそぐわない内容も、引用の間違いもなかった。

ジャクソンビル・ジャガーズのオーナーであるシャド・カーンが2023年シーズン終盤の崩壊を“組織的な失敗”と呼び、チームが今すぐ勝つことを期待していると話したのは、本心だったようだ。

疑問点があるとすれば、それはカーンがトレーニングキャンプ開始直前にそのように明言したことだろう。これについてはジャガーズが先週に配信した『The Hunt(ザ・ハント)』の最新エピソードでも明らかにされている。

「約1カ月前に、ジャガーズと市のパートナーシップや、“未来のスタジアム”建設のための資金承認を祝った」と語ったカーンは、こう続けた。「そのため、報道陣の対応をしたのだが、すぐにフットボールの話になり、“私たちにとって、期待されているのは今すぐ勝つこと”と言ったのが引用された。だから、事実を明らかにするために今夜を楽しみにしていた。私の発言は誤って引用されたわけではない。改めて言わせてもらうと、期待されているのは今すぐ勝つことだ」

ジャガーズはヘッドコーチ(HC)ダグ・ペダーソンの下、2シーズン連続で9勝8敗の成績を残したが、その内容はまったく異なるものだった。2022年、シーズン後半に追い上げてAFC(アメリカン・フットボール・カンファレンス)南地区を制覇し、プレーオフ進出を決めたジャガーズは、そこで終わらず、ワイルドカードラウンドのロサンゼルス・チャージャーズ戦で歴史に残る逆転勝利を果たした。一方の2023年シーズンはシーズン終盤に失速し、最後の6試合中5試合で敗れてプレーオフ進出を逃している。

その結果、オフシーズンには早くからさまざまなことが起こった。

クオーターバック(QB)トレバー・ローレンスとラインバッカー(LB)ジョシュア・ハインズ・アレンが大型契約にサインし、ケガから復帰したクリスチャン・カークが中心となっているワイドレシーバー(WR)陣には、ドラフト1巡目指名されたブライアン・トーマスJr.が加わっている。また、ジャガーズはフリーエージェント(FA)だったディフェンシブエンド(DE)アリク・アームステッドやWRゲイブ・デービス、ガード(G)エズラ・クリーブランド、センター(C)ミッチ・モースを獲得するという動きにも出た。

とはいえ、ジャガーズが対戦するAFC南地区はさらに手ごわくなっている。昨季、プレーオフ進出まであと1勝というところまで迫ったインディアナポリス・コルツは、シェーン・スタイケンHCとQBアンソニー・リチャードソンと共に上昇気流に乗っている。一方、ヒューストン・テキサンズはデミコ・ライアンズHCやプロボウルに選出されたQBのC.J.ストラウドが2年目のシーズンを迎える中、地区タイトル防衛を狙っているところだ。テネシー・タイタンズは再建モードにあるように見えるが、NFLでは状況が急速に変わることもある。

それにもかかわらず、カーンは現在のコーチングスタッフとロースターに強い自信を抱いており、今がその時だというメッセージは明確だ。

「間違いなく、これはジャクソンビル・ジャガーズ史上最高のチームだ」とカーンは強調している。「最高の選手、最高のコーチがそろっている。だが、最も重要なのは今すぐ勝ってそれを証明することだ」

カーンの当初の発言は、フランチャイズの“未来のスタジアム”の祝賀会に続いて行われた。カーンはチームがトレーニングキャンプを迎えようとする中で再び同じ発言をし、その際にペダーソンHCはそれをチームに伝えた。カーンの発言を受けて、ペダーソンHCも同様の意見を述べている。

「彼は正しい」とコメントしたペダーソンHCは「彼の言う通り、チャンスは目の前にある。勝つことがすべてだ。私たちは勝つため、今すぐ勝つためにこの仕事をしている。それが毎日の目標であり、そのために努力している。だからといって、私たちが完ぺきな状態になるわけではない。だが、偉大な成果を挙げるために努力するのだ」と続けた。

【RA】